今の時代、銀行に預金しているだけでいいのか。投資を学び、資産形成をしたほうがいいのか。悩んでいる人は少なくないだろう。
また、資産形成を始めるタイミングも悩みどころだ。経済の先行きが不安な中で、知識もなく始めていいのだろうか。
26歳から投資に乗り出し、3年間で6億円つくった八木エミリー氏の著書『今からはじめれば、よゆうで1億ためられます!』(ビジネス社刊)に書いてあるのは、「どんな不況にも負けない投資法」だという。
本書では、積立投資、個別投資、不動産投資など、それぞれの投資法のエッセンスをわかりやすく解説している。
■何を買ったらいいのか分からない。著者が目を付けたのは?
個別株を初めて買う場合、何を買ったらいいかわからない経験は八木氏もしている。そこで、目をつけたのが「優待銘柄」の株だ。優待銘柄とは、株主に対して自社製品の商品券や割引券などを保有している株数に比例して配布している銘柄のこと。
八木氏は、ドラッグストアや居酒屋チェーン店、ファーストフード店などの日常的によく買い物するお店の株を最初に購入したという。株主優待は株価が下がってももらえるので、初めて挑戦する人や株価の上下が気になってしまう人におすすめだというのだ。
■分析をして売りか買いかを見極める
株が、今が売りなのか買いなのかの相場を判断するときは「テクニカル分析」と「ファンダメンタルズ分析」という2つの方法を使う。
「テクニカル分析」とは、過去の株価のデータを元に相場の先行きを予測する方法で、数字の上がり下がりだけを追って、上がったら売って下がったら買って利益を出していく。
もう一つの「ファンダメンタルズ分析」は、景気動向、金融政策などの経済活動の状況を元に、市場全体の方向性をつかんだり、個別企業の財務諸表などに注目し、個別銘柄の値動きを分析する方法だ。
経済の基礎知識がなくても、「その会社はどういうビジネスモデルか?」「そのビジネスモデルはこれからの時代に合っているか?」を見極めることで、株価の予想ができるという。
たとえば、鉄道業界は、鉄道に加え、ホテル、旅行、ショッピングセンターなどにも手を広げている会社もある。これらの業界は今、新型コロナウイルスの影響を受けているのでどうかを考え、ビジネスモデルと世の中の変化にマッチしているかを見ていくのだ。
テクニカル分析もファンファメンタルズ分析も、どちらも一長一短あり、どちらが優れているとはいえないので、八木氏はどちらも使っているという。
というように、投資のことを基本的なところから解説してくれる本書。投資の入門書としても読むことができるので、これから投資を始めたい、興味がある人は参考にしてみてはどうだろう。
(T・N/新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。