新型コロナウイルスのパンデミックは、私たちの生活が社会の状況によって大きく左右する、案外もろいものだったということを明らかにした。
特に経済面の影響は甚大だ。航空業界や観光業界のように、これまでの需要が一気に冷え込んでしまえば、その業界で働く人の雇用や賃金への影響は避けられないし、他の業界でも今の状態が続けば、ボーナスがカットされたり、昇給が見送られたり、あるいは雇用自体を減らさざるを得ない企業は増えていくだろう。そうなれば、コロナ前と同じ生活水準を保てない人も、当然増える。
ただ、コロナウイルスは、私たちがこれまで見て見ぬふりをしていたことを、改めて突きつけただけだ。どんなに安定した企業に勤めていたとしても、収入源が一つしかないというのは、やはりリスキーなのだ。おそらく、今ほど「副業」や「自力で稼ぐこと」が注目されてたことはこれまでになかったのではないか。
■副業のコツは「がんばらないこと」
「副業といっても何をやればいいのかわからない」という人は、「物を仕入れて売る」という、シンプルなところからはじめてみるのがいいかもしれない。
『「ゆる副業」のはじめかた 輸入・ネット販売 時間も手間もセンスもいらないから誰でもできる!』(梅田潤著、翔泳社刊)では、時間もお金も限られた会社員がインターネットを通じたモノの輸入販売で副収入を得る方法を解説している。
副業を長く続けて、安定して稼ぐための秘訣は「がんばらないこと」。本業をしっかりこなしながら、がんばりすぎずに稼ぐために、本書ではこんなアドバイスを送っている。
■副業の「輸入販売」で安定して稼ぐために知っておくべき8つのこと
・「守破離」にしたがって行動する
自分の考えや思いはいったん横に置いて、まずはうまくいっている人を徹底的にマネしよう。いきなりオリジナルのやり方を作ろうとするのは遠回りの原因に。
・売上アップのポイントは「在庫」の調整
ネット販売の場合、在庫切れをなくすだけで売り上げはアップする。在庫切れを回避しつつ過剰在庫にならないようなラインを設定する。
一般的には「45日間で販売できる量」が適正在庫とされるため、過去7日間に売れた量にざっくり6を掛けることで設定できる。
・各国の長期休暇に気をつける
国によって、長期休暇の時期が違う。アメリカなら独立記念日とクリスマス前後のそれぞれ10日間ほど、中国なら1月末の春節と10月末の国慶節などをケアしておくことで、販売する商品の納品遅れなどを回避することができる。
・常に売り手目線で考える
プライベートで入ったお店などで、商品やディスプレイなどをよく観察して、どんな人が使う商品で、どんな需要があるのかを考えるクセをつけることで、ビジネス感覚が磨かれる。
・まわりのサポートがあってこそできることに感謝する
自分の力だけでやっていると考えない。謙虚な気持ちを忘れずにいれば、みんなに応援してもらえる。
・「副業」を続けるか「独立」かを考える
副業のゴールは、かならずしも「独立・起業」や「脱サラ」ではない。副業がうまくいったからといって、すぐに独立・起業を考えるのではなく、会社員をやりつつ副業することと、会社を辞めて独立すること、両方のメリット・デメリットを検討して進路を決めよう。
・家族に対して「副業」のルールを決める
副業に対して家族が不安を感じているのなら、それを取り除く努力をする。そして副業よりも家族や大切な人と過ごす時間を優先する。
・絶対に借りてはいけない
物販ビジネスはお金があった方が売り上げを増やしやすいが、借入をしてまでビジネスの規模を拡大させるのは危険で、ストレスもかかる。手持ちの現金が「自分の実力」と心得て、背伸びせずやるのが「ゆる副業」で安定して稼ぐ秘訣だ。
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「第二の収入源」を持っておくことのメリットは、経済的な安定だけではない。会社の収入への依存度が下がるため、「無理に会社の意向に従う必要はない」という気持ちの余裕が生まれ、これまで嫌々やっていたことを、断れるようになる。生き方が楽になるのだ。
ここで紹介したことは、どれも副業で人生のバランスを崩すことなく、そして安定して利益を出していくために欠かせない。
そして、本書ではもちろん「インターネットを使った輸入販売って、具体的にどうやってやるの?」という疑問にも答える内容になっている。どの国から、どうやって、どんなものを仕入れて、どうやって売るのか?
収入が給料だけで不安な思いをしている人も、お金を貯めてやりたいことがある人も、少しばかりプライベートの時間を使って、チャレンジしてみてはいかがだろう。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。