コロナ禍であまり外に出なくなった。
リモートワークで歩くことが少なくなった。すでにこの状況が始まってから半年経過し、なんとなく体の疲れの取りにくさを感じたり、運動不足からなのか体が弱ってきている実感を覚えたりはしていないでしょうか。
その原因は一体どこにあるのでしょうか。そして、その解決法とは。
日本リバース院長の今野清志さんは新刊『「不調」の9割はこれでよくなる!』(三笠書房刊)で、疲れやすさやなんとなくの体の不調の原因と、その対応法について伝授しています。
■呼吸が浅くなっている現代人
リモートワークで家にい続けると、1日100歩も歩かない。そんな声を聞いたりもしますが、これは健康法則と反します。今野さん曰く「動かない人は病み、まめに動く人は元気でいられる」。
それはなぜか。毎日じっとしていると、血流が鈍くなってしまい、酸素が十分に届かなくなるからだといいます。また、座りながらのパソコン仕事によって、背筋が曲がり、姿勢がうつむきがちに。その結果、おなかや気道が圧迫され、呼吸が浅くなるのだそうです。
これを解決するには、一つに適度な運動が効果的。大汗をかくような運動ではなく、軽く走ったり、ジャンプしたりするだけでいいそうです。
■腹式呼吸でたっぷりと酸素を吸おう
今野さんのおすすめ健康習慣の第一が「腹式呼吸」。
人間最大の呼吸筋である横隔膜を下げることで空気を取り入れる呼吸法で、ポイントはまず長く息を吐き、その吐く時間の半分くらいでゆっくりと鼻から空気を吸います。息を吐く時間はだいたい5秒ほど、吸う時間は2~3秒です。
実践するときは体をリラックスしましょう。この呼吸を1日に何度も行うほど、呼吸筋が鍛えられると今野さん。不安やストレスをやわらげたいときに役立つそうです。
■胃腸の柔軟性を取り戻すなら「腹もみ」がおすすめ
今野さんによれば、胃腸は「自律神経の本丸」といわれ、中医学でも「木の根」にたとえられる重要な臓器。そのため、背筋が丸いなどの悪い姿勢のままでいると筋肉が凝り固まり、胃腸も柔軟性を失い、おなかが固まってしまうといいます。
そこで試したいのが、体の外側から胃腸をマッサージすること。具体的には「おへそを中心に、時計回りにおなかの両手の指で押す」のです。胃が活発に動いているときではなく、空腹時に行いましょう。「フーッ」と息を吐きながら、おへそを中心に胃腸をカバーする半径8~10cmほどの範囲を6カ所、指先を使って時計回りに指圧していきます。目安は1回3周です。
胃腸の調子は体全体にも影響します。もし腹もみをしていて、硬いところがあると感じたら、内臓の疲れのシグナルかもしれません。しっかりチェックしましょう。
本書は中医学をベースに、体の仕組みを解説し、原因不明の不調に対応する「今野式トレーニング」やツボなどを紹介する一冊。また1分で自分の体の調子が自己診断できる方法も書かれています。
冬に季節が移り変わっていく中で、気温も変わりやすいこの時期。疲れやすくなった体をケアしてみてはいかがでしょうか。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。