もっとお金があればいいのに。お金を稼ぐにはどうすればいいのだろう……。お金はいつでも悩みをもたらす。
そんな「お金の問題」を解決しようとするとき、お金の問題に見えるものは、すべて感情の問題である。
そう述べるのは、『やさしすぎるあなたがお金持ちになる生き方』(フォレスト出版刊)の著者である吉武大輔氏だ。
これは、お金そのものを見るのではなく、お金の問題を抱えている人の「感情と関係性の問題」を読み解いていくことによってお金の問題を解決するということ。
本書では、お金や仕事についてモヤモヤしている「やさしすぎる人」がお金の不安から解放され、お金持ちになれる生き方を紹介している。
お金も時間もバランスよく得たい、そう考える人もいるだろう。
しかし吉武氏は、それを達成するためには「労働収入だけでは難しい」ということを理解しておく必要があると語る。
労働では、自分の価値を自分で決めることができない。つまり、お金と時間の余裕を両立させることが難しいのだ。
お金と時間を得るには、自ら事業を起こすか、事業をしている仲間を支えるかのどちらかを選択していくことが必要になる。
そのためには、「仕事をする」のではなく、「仕事をつくる」ことが最初の仕事だ。「仕事をつくる」とは、自分の価値を明確にし、それを必要としてくれる人と出会い、価値とお金を交換するということ。ただし、「自分がワクワクしていていも、誰もそれを求めていない」状態では、それはただの趣味になってしまうだろう。
最初は誰からも求められない状態であるはずだ。そこから、圧倒的な商品力やカリスマ性によって、相手が欲しくなるような事業や仕掛けをつくることによって、やりたいことを仕事にしていくのだ。
また、コミュニティをつくることも大切だ。同じ価値観を持った人たちが集い、共同体であるコミュニティが生まれることで、自分を含めたコミュニティ内の人々の成長を広く実現することができる。
コミュニティをつくることの真の目的は、ひとりひとりのメンバーが個として自立し、お互いに奉仕し合う関係を通じて相乗効果を生み出していくことにあると著者は述べる。
こうしたプロセスの中で直面する課題の中で最も大きなものが、自分自身の感情の未整理から生じる人間関係の問題である。
活動が停滞する原因の多くが、お金の問題に見えて、実は人間関係にある。本当にお金を大切にする人は、身近な人を大切にする人なのだ。
お金の問題が起きているとき、そのものを見るのではなく、お金の内側にある感情を見つめることで、問題解決につながる。人間関係であったり、働き方を見つめ直し、改善することで、お金の不安からも解放されるのかもしれない。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。