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※画像:『魚っ食いのための珍魚食べ方図鑑』(西潟正人著、緑書房刊)
あなたはコバンザメの煮つけを食べたことがあるだろうか? シュモクザメやエイが、ほかほかのご飯やみそ汁と一緒に食卓に並んでいたことは?
おそらく大概の人はないと思う。しかし、一見食べられないような魚であっても、正しい調理法さえ知っていればとても美味しくいただく事ができる。
『魚っ食いのための珍魚食べ方図鑑』(西潟正人著、緑書房刊)では、日本近海で獲れる珍魚や貝などを、捌き方や調理法、食材にまつわる文化まで詳しく紹介している。写真も豊富で分かりやすいが、そのほとんどが衝撃的なものだ。
たとえば冒頭にも書いたコバンザメは、刺し身や煮つけがおいしいそうだ。身がよく煮汁を吸い込むため、塩焼きよりも向いているとのこと。
大型の魚に吸い付くための巨大な吸盤を真上に見せて、煮汁にひたる姿はまさに珍魚の珍料理。
少しグロテスクなのでインスタ映えはしない。
そう、コバンザメといえば大きく強力な吸盤が特徴だ。
本書には、余談として「吸盤が重たいまな板を持ち上げた!」というコメントとともに、コバンザメの吸盤が重たい木のまな板にくっついてしまい、まな板を持ち上げてしまった写真が添えられている。
普通の調理ではまずありえないハプニングを楽しめるのも珍魚の魅力かもしれない。
ほかにもノコギリザメやマンボウの刺身など、驚きの料理が掲載されている。活きのいい珍魚が手に入ったが、調理の仕方が分からない。そんなときに役に立つ一冊だ。(文:ハチマル)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。
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