アパホテルの経営者というと、トレードマークの帽子をかぶった元谷芙美子社長の顔を思い浮かべるのではないか。自らが広告塔となり、赤字すれすれだったホテル事業を今では収益率世界一のホテルにまで成長させている。一体、どんな人物なのだろうか。
『強運 ピンチをチャンスに変える実践法』(SBクリエイティブ刊)では、元谷氏自身が自ら実践してきた前向き思考を具体的に紹介している。
平日はアパホテルの社長として、土日祝日はアパグループのマンション販売部門の現役営業マンとして、365日年中無休で大好きな営業活動に勤しんでいる元谷氏。そんなパワフルさの裏には、幸運を運ぶ7つの習慣があるという。
1.自分をラッキーだと思う
元谷氏は、超がつくほどのプラス思考だ。マイナスなことがあっても「私はラッキーだから必ず取り戻せる!」と気持ちを一瞬で切り替えることができる性格だという。どんなときでも「気のせいよ!」と笑い飛ばす。それくらいのプラス思考でいることが幸運を呼び込むのだ。
2.人付き合いはバリアフリーで
元谷氏は人との距離感がとても近い。心に垣根や段差のない「バリアフリー」の状態で接したいという想いを持っているからだ。心をバリアフリーにして、人の懐に飛び込んでいく行動が、思いがけない幸運を呼ぶこともあるという。
3.人のいいところだけを見る
元谷氏が人との付き合いで大切にしていることは、人の欠点よりも、いいところに目を向けるということ。いいところを見て、感謝や感動の気持ちを言葉にして伝えることで、周りの人はもちろん、自分自身も幸せになるのだ。
4.あいさつは一足お先に自分から
あいさつはすべてのコミュニケーションの基本だと元谷氏。基本だからこそ、丁寧に、一生懸命に、毎朝心を込めて発するという。何事も待っているより、自分から行動を起こすほうが好き、という先手必勝が元谷氏の信条である。
5.いつもまっさらな気持ちで
常に恐れずに新しいことにチャレンジすることを心がけているという元谷氏。なぜなら、今業績が良くても、さらにその先を見て新しいことをしなければ、あっという間に魅力がなくなってしまうからだ。そして、毎回フレッシュな気持ちで、人や物事に向き合っているという。
6.健康の秘訣は「とことん仕事を楽しむ」こと
元谷氏の最大の健康法は、ストレスをため込まないこと。自然体で身の丈に合ったふるまいができて、三度の食事もとてもおいしい。恵まれた環境で、心身が健康でいれば、おのずと明るい気持ちで人と接することができるという。
7.お願いごとは明るく、真摯に
営業のときに、マイナスなことが頭によぎりそうになったら、一旦ストップする。そして、その気持ちを頭から切り離して「お客さまを信頼しているからお願いしているのだ」と思考を転換させるという。そうすれば明るく真摯にお願いできるのだ。
人との距離感がとても近いと元谷氏自身が述べているように、本書のまえがきを読んだだけで、もう距離感がグッと縮まっているのを感じるだろう。
自分が明るく前向きになることが、周囲も明るくさせる。そんなことを実感できる一冊である。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。