この世の中を見渡してみると、人生がうまくいっている人、なかなか思うようにいっていない人、さまざまな人がいる。
今、自分の人生がうまくいっていないならば、うまくいっている人の考え方を知ることが、そこから抜け出す一つの手となる。
では、うまくいっている人の考え方とは一体どんなものなのか?
それは「自尊心が高い」ということだ。
自尊心とは簡単に言えば、「自分を好きになり、他人と同じように自分も素晴らしい人生を創造するに値する人間だと信じる気持ち」のこと。
こう定義づけているのが、累計100万部の『うまくいっている人の考え方 完全版』(ジェリー・ミンチントン著、弓場隆翻訳、ディスカヴァー・トゥエンティワン刊)だ。
20年以上読み継がれてきた本書は、「自尊心をどう高めるか」をテーマに、自尊心を取り戻すための考え方を100の項目から学んでいく。
著者が明かす「うまくいく考え方」とは一体どんな考え方なのだろう。本書から「失敗」との向き合い方について紹介しよう。
■自分を許す
ミスをしてしまったとき、自分で自分を非難したり、落ち込んだりしてはいないだろうか。しかし、そんなことをしていても、余計にミスを繰り返すだけだろう。
自分がミスをしても、心に「だいじょうぶ、たいしたことはない」と声をかける。そうすればプレッシャーが軽くなり、ミスを繰り返しにくくなる。また、自分にやさしくすることで、自分はなぜまちがったのかを学習する余裕ができる。今後同じミスを繰り返さないための対策を立てることができるというのだ。
ミスは誰でも起こすものだ。だから、ミスをしたときは自分を責めるのではなく、やさしくする。そうすれば、将来ミスを防ぐことができるはずだ。
■自分のまちがいは堂々と認める
自分がミスをしたり、まちがいを起こすということを、認められない人も多いだろう。そして、いざ自分がまちがうと、心の奥底で苦痛を感じてしまう。
そこで自分は正しいと無理に思い込み、他人にそれを押し付けてしまったりはしてないだろうか。確かに、自分が正しいと思い込んでいれば、苦痛を感じなくて済む。しかし、まちがうときはあるのだ。ならば、それを堂々と認めてみてはどうだろうか。
失敗しても、まちがえても、世間から追放されることはそうそうない。そして、人間的に劣っているということにはならない。人間は失敗する生き物だ。むしろ、自分の犯したまちがいを自ら認められるということは、人間的に円熟している証だと著者はつづる。
正しくてもまちがっていても、自分は常に価値のある人間なのだ。
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本書は「自分を好きになる」「よりよい考え方を選ぶ」の2部構成からなり、それぞれ自分にとって不足しているところから読むことができる。
ベストセラーなだけあり、その内容はとてもシンプル。そして、テーマにあるように「自尊心」を高めるために必要なことが詰まっている。うまくいっている人の考え方を身につけて、うまくいかなかったこれまでの人生を変えていってほしい。(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。