■プロが実践する「不動産情報の扱い方」とは?
物件情報の収集に注力し、購入実績を積んでいくと「こんな物件が出てきましたが買いませんか?」と、どんどん物件情報が入ってくるようになる。しかし、残念なことにプロの目から見ると、そうした物件情報の「9割以上は即ゴミ箱行き」なのだという。
どれだけ良い情報が回ってきても、判断に時間が掛かれば「すべてが1点モノの不動産」は他の人に持っていかれてしまう。時間の無駄となる検討はできるだけ省き、「検討に値する物件」について、情報を精査して、いかにスピード感を持って判断できるかが不動産投資の成否につながる。
例えば、著者の本業の仕入営業では「更地の土地情報」「求める物件種別外」「価格(利回り)が合わない」「古過ぎる」といった情報は、即ゴミ箱行きにするという断捨離基準があるという。
不動産投資だけに限った話ではないが、「情報」はやはり重要だ。
例えば、投資用不動産の情報収集をするため、プロもGoogleマップを活用しているというが、そこにもプロならではの「使いこなし度合い」がある。
ストリートビューや3D画像を使うのはもちろんだが、Googleマップでは「過去のストリートビューを見る」という機能があることを知っているだろうか。建物の大規模修繕のビフォー・アフターの比較や、新築物件の場合だと以前はどのような環境であったのか等、簡単に把握できるこの機能は、Webで物件を見る上で有効な手段なのだ。
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情報の入ってくるルート、紹介してくれる人物はたくさんいるに越したことはない。ただ各々の物件の精査自体は自分自身で納得できるまで行うことが大切だ。
物件の種別によって特徴はあるが、どれが駄目、どれが良いではなく、「物件が持つポテンシャルより安く買うことができるかどうか」がとても大きなポイントになる。
その物件ポテンシャルの見極めをするために必要なテクニックが本書にはわかりやすく書いてある。大家体験記が羅列された有象無象の不動産投資本とは一線を画する、実践書だ。「投資は自己責任」と言われるが、リスクを減らして投資の「正解」の道を歩みたいなら、一読する価値はあるだろう。
(ライター:大村 佑介)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。