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「残業を減らして生産性を上げろ!」と無茶ブリされた管理職が知るべきチームマネジメントとは

新刊JP

 すっかり世間に定着した感のある「働き方改革」という言葉。社員の働き方を変える取り組みが始まったり、2019年4月の働き方改革関連法施行に向けて、動き始めているという会社も多いだろう。

 働き方改革が目指すものは、主に以下の3つが代表的だ。

1.労働時間を短くする
2.労働生産性を高める
3.仕事の満足度を上げる

 とはいえ、今のチームのままで「残業しないで(時短をして)生産性を上げる」というのは、突然言われても難しいのではないか。社員の本音はこうだろう。

「いきなりそんなことを言われても、それは無茶だ」

 では、労働時間を減らし、生産性を上げ、チームメンバー全員の仕事の満足度を上げるにはどうしたらいいのか。

 そのヒントが、人事戦略デザイナーの山極毅氏による著書『「今のチームで残業を減らして生産性を上げろ!」という無茶ぶりを解決する!』(扶桑社刊)に書かれている。

弱点の克服よりも強みを伸ばすことが大事

 山極氏は、日本人が持つ最大の強みは「組織力」だと述べる。では、組織力を上げて、強いチームをつくるのはどうしたらいいのか。

 Googleが、社内で「生産性の高いチームは何が特徴か」を調べたところ、大きなカギは「心理的安全性」だったという結果が出た。「心理的安全性」は、不安や恥ずかしさを感じることなく、自然体でいることができる環境で生まれるもの。欠点を隠したり、デキる人間に見せようとしなければいけないチームだと、生産性は落ちてしまう。

 そこで山極氏は、弱みを克服しようとするのは効果的ではないばかりか、時間のムダとさえ考える。弱点の克服よりも強みを強化したほうが、より高いレベルの目標を達成できる可能性があるからだ。

 チームは異なる才能を持つ人が集まる場所。弱みは他の人が補ってくれる。お互いの弱みをカバーし合うことで、チームの弱点がなくなり、「負けないチーム」ができあがる。この、「負けないチーム」になることが大事で、長い目で見ると「むやみに勝ちにいくチーム」より強いのだという。

好き勝手にやらせるのではなく「それぞれが必要」と認識させる

 ただ、「強みを活かす」ということは、好き勝手なことをやらせることとは違う。山極氏の言う「個性を活かす」の意味は、チームとしての目標に向かって、最大限の価値を生み出せるよう「ワークスタイルを分担する」ということだ。

 お互い協力し合えるチームワークを育てるには、それぞれのワークスキルをよく知ることが大切で、そのそれぞれが「どれも欠かせない」と認識しているというメンバーシップが必要不可欠。これが残業時間を減らし、生産性が一気に上がる「最強のチーム」へ続く道の重要な下地となる。

 ◇

 チームリーダーや課長などの中間管理職になったとき、チームの仕事の進め方や人間関係に悩むことも多いはず。そんなとき、本書の「最強のチームのつくりかた」を実践してみてはどうだろう。
(新刊JP編集部)

※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。

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