ダイエットビジネス最前線〜遺伝子検査、血液検査…話題の方法は間違いだらけ？

――ダイエットプログラムの期間や時間はどれくらいでしょうか？

藤原　60日のプログラムですが、お客様のご都合や意欲も関係してくると思いますので、結果が出るまで継続できるような成果保証型となっています。目標数値は、お客様の体重や体脂肪、身長、その他当社独自の指標に合わせて算出しています。週2回が目安で、時間はトレーニングが45分、カウンセリングが15分の合計1時間とっていただきます。ただ激しいものを求めるのではなく、リバウンドすることなく、プログラムが終了した後もそのライフスタイルを続けていただけるようなメニューを提案しています。

――遺伝子検査とはどんなことをしますか？

藤原　検査は、唾液を綿棒に取って行います。肥満遺伝子検査と美肌遺伝子検査があり、何を食べると太りやすいか、どこに脂肪がつきやすいかなどがわかります。糖質を食べると太りやすい人、油物を食べると太りやすい人、筋肉が付きにくい人などの生まれもった体質がわかります。今、「食べる順番ダイエット」がはやっていますが、それも人によって違うので、必ずしもそれが合うということはなく、効果がない方もいます。いろいろな選択ができる時代なので、自分に合ったダイエット方法を選択してもらえるよう、こちらが情報を提供できれば、なるべく近道をしてダイエットできると考えています。私たちは、生涯に渡って継続できない方法でのダイエットはリバウンドを招きがちですので、白米を玄米に変えるなど、何かをやめるのではなく、食や日々の行動に対しての選択力をプログラムを通して身に付けていただくことを目標としています。

――遺伝子検査を通じたプログラムを提供している会社は、他にもありますか？

藤原　ジムやサロンを経営している会社では、当社くらいだと思います。あと、強みとしては、施設内に姿勢改善や身体の専門家がいることですね。姿勢分析機というものがあり、手を上げたりして可動域がどれくらいであるとか、その人の将来の姿勢の分析ができるので、今改善すべきことがわかります。歪んだ状態でトレーニングやランニング、日々の生活を送っていると歪みが更に酷くなり、腰痛、肩凝り、代謝の低下に繋がります。

――そもそも管理栄養士を目指したきっかけは何でしょうか？

藤原　元々食事自体が好きなのと、料理好きな親からの勧めが一番大きかったですね。今もできるだけ自炊をしています。

――これまで管理栄養士として、印象に残っているエピソードは？

藤原　ここを立ち上げるまでに、モニターという形でダイエットプログラムを多くのお客様に行ってきました。そのモニターの方の成果をきちんと出してあげられたのと、多くの方の生活そのものが改善されました。例えば、朝早起きして散歩をしたり、朝ご飯もそのお客様に合った理想的なものを食べてくれるようになりました。本人も理想のスタイルや生活習慣を手に入れたことで元気になり、性格まで明るくなられたので、すごく嬉しかったですね。

――栄養士の勉強をしていると、巷のダイエット方法で間違っているものはわかるものですか？

藤原　キウイダイエットや過度な糖質制限などが間違っているということは、栄養士なら誰でもわかります。そういったものが流行るのは、TVやメディアの影響が大きいこと、また、最近は色々な情報やサービスが蔓延していて自分に合ったものがわからないが故に楽そうなものに手を伸ばしてしまうということが大きいと思います。

――ご自身は身体に気をつけていますか？

藤原　私の遺伝的体質の特徴は、脂肪で太りやすく、筋肉が付きにくい体質なので、一度太ると痩せにくいです。ですので、たんぱく質を多めに取って、運動しています。一般の方よりは賢く体型維持ができていると思います。

――将来的な夢は何でしょうか？

藤原　直近の目標は、新しいコンセプトのこの店を成功させることです。あとは、世の中の人の正しい健康づくりのお手伝いがしたいです。具体的には、日本人の寿命と、一人で快活に生きていけるとされる健康寿命との開きが10歳を優に超えていますが、その開きを1歳でも短くすることに貢献したいと思っています。
（構成＝風間立信／表参道総合研究所）