「初対面の人と何を話していいのか苦手」というビジネスマンは少なくない。
アイスブレイクのテーマに悩んだり、雑談中にどういう言葉を選んでいいのか分からないということはよくあること。では、一体どんなコミュニケーションを初対面の人と取ればいいのだろうか?
『初対面の常識』(中島ナナ、新井麻子、島田環、高村あみ著、サンクチュアリ出版刊)は、各分野のスペシャリストたちを徹底取材し、話し方、身だしなみ、マナーをはじめ、あらゆるシチュエーションまで、初対面の「常識」を図解で説明する一冊だ。
本書の中でのアンケートによると、初対面の相手との雑談が苦手だと答えた人は4割以上にものぼるという。
仕事の話ならば言うことはある程度準備しているが、雑談となると別。どういう話題がいいのかあれこれと思案してしまうのではないか。
まず、理解すべきは、雑談は「会話」であること。相手とのやりとりで成立するものなので、相手をよく見て、合わせることが大切だ。何か気が付いたことがあったら、素直に口に出してみる。相手が何か言ったら、それに返す。些細なやりとりが突破口になるので、小さなきっかけを見逃さないようにするよう本書では指南されている。
雑談で使えるテーマとしては「流行」「地域」「天気」「季節」「ニュース」といった世の中で話題になっていること。
さらに、相手に心を開くとともに、相手に関心を持つことも大切だ。例えば余裕を持って外に出て、相手の会社の近くにあるお店に行ってみる、街並みを眺めたり、カフェで店員と他愛のない会話をしてみるのもいい。
一方で気をつけないといけないのは、心を開いて相手に調子を合わせることで、油断して相手への配慮を忘れてしまうことだ。雑談から信頼を失ってしまうと、商談にも影響が出る可能性もあるだろう。お互いが心地よく楽しめる距離を取ることが大切。
また、避けるべき話題としては、競合他社の悪口や自社の裏話は、ビジネスマンとしての信用を失うことになる。他に政治ネタやスポーツなどの「好み」が関係する話題や、家族構成、宗教などのプライベートに踏み込んだ話題を振ることは避けたほうが得策だ。
初対面の相手に自分の第一印象を決定づけるものは、「礼儀をわきまえているかどうか」だ。「礼儀」を具体的に学ぶことで、初対面の相手とも、雑談に困ることもなく、うまく人間関係を築けるようになるはずだ。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。