リーダーという立場にいると、部下に仕事を任せることが求められる。しかし、それは勇気のいることかもしれない。
確かに自分でやったほうが早いし確実だし、チームの業務を全て自分が見たほうがいい。でも、これはダメリーダーの特徴だ。いくらがんばっていてもチームはうまく機能せず、部下のモチベーションも下がってしまうだろう。
そうならないためにも、リーダーは部下に仕事を任せなければいけない。それが部下とチームの成長につながるのだ。
『部下に9割任せる!』(吉田幸弘著、フォレスト出版刊)は、人財育成コンサルタントの著者が、部下に仕事を任せ、リーダーが元気になるための「型」と「技術」を紹介する。
リーダーの仕事は「チーム全員で結果を出すこと」と「部下の育成」である。だから、現場に介入しすぎて、部下の仕事を奪ったり、いちいち指示していると、部下が仕事をしづらくなってしまう。人は「指示された通りにやる」よりも、「自分で考えてやる」ほうがモチベーションが上がる。
つまり、仕事や権限は部下にどんどん分配するのが良く、部下の自主性に任せて権限移譲をすることで、部下も成長するということになる。
しかしこの権限の分配が難しい。だが、思い切って実践することが大事。最初は失敗することもあるかもしれないが、気にしない。部下に成長してほしいと思うなら、失敗するチャンスを与えることも大切だ。
では、実際に部下が失敗してしまったとき、どのように対応したらいいのか。
まず、一度失敗したからといって仕事を奪わず、反省をしてもらった上で、再び挑戦してもらうようにする。
ここで大切なことの一つは、つまずきやすいポイントを明確にして次に備えること。つまずいたポイントを記録しておいて、再挑戦するときに見直すようにする。そうすれば、次に同じような仕事をするとき、成功率は高まる。
部下に仕事をまかせることで、リーダーである自分にもメリットがある。
1.リーダーとしての仕事に集中できる
2.リーダー自身のコミュニケーション能力がアップする
3.チームの働き方改革につながる
部下に仕事を任せることができれば、部下の成長、チームの業績向上だけでなく、リーダー自身の成長にもつながるのだ。
リーダーになっても、ミスを恐れて部下に仕事が任せられない。チームをうまくまとめられず、成果が思うように出ない。このような悩みを抱えるリーダーは、本書で紹介されている「型」と「技術」を身につけて、部下に仕事を任せてみてはどうだろう。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。