2大国民的アニメ『ちびまる子ちゃん』と『サザエさん』、今と昔で声優が違うキャラは誰?
あなたにとって「懐かしい」とはどんな情景でしょうか? 1970~90年代の「懐かしい」を集めたのが「ミドルエッジ」。あなたの記憶をくすぐる「懐かしい」から厳選した記事をお届けします。
今回のテーマは、『ちびまる子ちゃん』と『サザエさん』(ともにフジテレビ系)。この2つの作品は多くの共通点を持ちます。どちらも、いわずと知れた日本を代表する長寿アニメで、フジテレビ系で日曜日の夕方に放送されています。さらに番組最高視聴率は、『ちびまる子ちゃん』が39・9%(1990年/ビデオリサーチ調べ、関東地区)に対して、『サザエさん』が39.4%(1979年/同)と、両者ともとてつもない数字を残しています。
そして、もうひとつ。細かい話ではありますが、両作とも長い放送期間の中、主要キャラクターの声優が交代しています。ふと久しぶりに視聴してみると、「あれ、こんな声だったっけ?」と幾人かのキャラクターボイスに違和感を覚えた経験、あなたにもあるのではないでしょうか? そこで今回は、声優交代劇によって、今の30~40代の幼少期に聞いていた声と違う声になっているキャラクターたちを紹介していきます。
半世紀続く長寿アニメゆえに、声優交代が多い『サザエさん』
アニメ『サザエさん』がフジテレビでスタートしたのは、1969年10月のこと。今から約50年も前に遡ります。サザエさん一家の中で、開始当初からずっと声が変わっていないは、サザエさん役の加藤みどりとタラちゃん役の貴家堂子のみ。他の一家のメンバーは何度かの声優交代を行っており、近年は長寿アニメの宿命ゆえに、残念ながら声優陣が鬼籍に入って交代することもあります。
特にお茶の間へ衝撃を与えたのは、カツオ役の高橋和枝→冨永みーなへの交代劇でした。1998年5月の『サザエさん』収録中、かねて骨髄異形成症候群を患っていた高橋は容態が急変し、そのまま入院。急きょその日、伊佐坂ウキエ役を演じに来ていた富永みーなが、カツオ役を代打で演じることになりました。その後、容態が回復することなく1999年3月、高橋は70歳で還らぬ人に。葬儀に出席した波平役の永井一郎が読み上げた「カツオ、親より先に逝く奴があるか」「カツオ、桜が咲いたよ。散歩に行かんか?」という弔辞は、多くの参列者の涙を誘ったことは言うまでもありません。
その永井も2014年1月に心不全のため82歳で死去。今度は新たなカツオ役としてすっかり世間に定着した冨永みーなによって「父さん、大好きです。もっと叱られたかった」と涙ながらに惜別の言葉を送られ、同年2月16日から波平役は『ちびまる子ちゃん』の永沢くん役でお馴染みの茶風林が務めています。
さらに、番組開始当初からフネ役を担当した麻生美代子は、2015年に高齢を理由に降板し、2018年8月に92歳で老衰のため死去(後任は寺内よりえ)。加えて、カツオの友人・中島くん役の白川澄子も2015年に亡くなっており、現在は落合るみにバトンタッチしています。
『ちびまる子ちゃん』では、お姉ちゃんと友蔵の声優が交代
そのサザエさんの前に放送されている『ちびまる子ちゃん』も、1990年から現在まで続く長寿アニメ。メインキャストであるさくら家の面々は、まる子役のTARAKO、ヒロシ役の屋良有作、お母さん(さくらすみれ)役の一龍斎貞友、おばあちゃん(さくらこたけ)役の佐々木優子が29年間継続して演じ続けているものの、お姉ちゃん(さくらさきこ)と友蔵は番組開始当初とキャストが変わっています。
長らくお姉ちゃん役を務めた水谷優子は、2016年5月に51歳の若さで乳がんのため逝去。後任には豊嶋真千子が就いています。また友蔵の声は、初代・富山敬が1995年9月に死去したため、青野武へバトンタッチ。その青野も病気療養を理由に2010年に降板し(2012年4月に死去)、現在、島田敏が務めています。
このように長らく続くアニメ作品において、キャラクターの声が変わるのは避けられないことといえます。しかし、慣れ親しんだ声が聞けなくなるのはやはり寂しいものなので、両国民的アニメの現声優陣には、ぜひ少しでも長くお茶の間に元気な声を届けてほしいものです。
この連載では次回以降も皆さまの脳裏に「懐かしい」が蘇りそうな記事を提供して参ります。「こんな記事は?」「あのネタは?」なんてお声も、ぜひお待ちしておりますので、よろしくお願いいたします。
(文・構成=ミドルエッジ)
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