マーくんを支える里田まいさんのフードマイスターってどんな資格?一般人でも意外に役立つ
こうした疑問について、今回、資格を運営している日本野菜ソムリエ協会(以下、協会)に聞いてみた。
–フードマイスターとは、どんな資格なのでしょうか?
協会 アスリートが食事で失敗しないための、必要なスキルを身につける資格です。いわば「スポーツのための食事学」といえるでしょう。目的別・年齢別・タイミング別に食事を設計することができ、具体的には次のようなノウハウを身につけることができます。
・従来の難しい食事指導を、わかりやすく伝えることができる。
・栄養性や安全性に十分配慮した素材を選ぶことができる。
・栄養素を中心とした食事指導だけではなく、食の楽しみ・重要性を伝えることができる。
資格は大きく2つに分かれており、アスリートフードの理論を学ぶ基礎コース「ジュニア・アスリートフードマイスターコース」(以下、ジュニア)と、理論を食事アドバイスに生かせるようになれる実践コース「アスリートフードマイスターコース」(アスリートコース)があります。ジュニアの資格を取得しないと、アスリートコースは受講できません。タレントの里田まいさんが取得したのは、このジュニアになります。以下はジュニアについての説明になります。
–資格を取得するためには、どうすればよいのでしょうか?
協会 1.5時間の講座を4コマ受講後、筆記の修了試験を受験していただきます。通学生と通信制の2コースがあるので、短期集中で資格取得をしたい方は通学制、地方にお住まいの方や、まとまった時間が取りにくい方などは通信制を選ぶことができます。
テキストを中心にしっかり勉強していただければ、資格取得に必要な知識は身につけることができますので、合格率は回によって変動はあるものの85~90%と比較的高いですね。
–資格を取得すると、どのようなことに生かせるのでしょうか?
協会 ジュニアは、一般のスポーツ愛好家の方に実践していただきたいと思い、創設された資格です。そのため、アスリートフードの基礎知識や理論を中心に学ぶことができるので、スポーツの指導をされている方、例えばトレーナーやマネージャーなどにはお勧めの資格ですね。
またご家族の食生活に役立てる勉強もできるので、お子さまのスポーツに力を入れているご家庭などでは、知識を生かす機会は多いと思います。この資格だけで独立などは難しいとは思いますが、ご自身のもともとお持ちのスキルやお仕事と併せて、資格を生かして活動されている方が多いです。
また、スポーツをサポートする立場の方だけではなく、競技をする方が資格取得を目指すケースも多いですね。割合でいくとサポートする側が6割、競技者が4割程度でしょうか。
–ありがとうございました。
●仕事で私生活で、取得しておいて損はない?
以上のように、フードマイスターは、ジュニアレベルであれば、それほど取得は難しくなさそうだ。“おバカ”を売りにしていた里田さんでも、まじめに勉強すれば取得できるレベルと考えてよいだろう。
ただ、この資格を取得したからといって、やはり一般のビジネスパーソンが仕事面ですぐに使えるかといえば、そうでもなさそうだ。しかし現在、スポーツに携わっていたり、栄養・健康関係の仕事に就いている方であれば、仕事の幅を広げる面では役に立つかもしれない。また、これから結婚したいと考えている女性にとっては、里田さん効果によって資格のイメージが上昇している今なら、持っていれば意中の男性へのアピールには使えそうだ。
逆に言えば、資格取得者がまだ少ない今なら、一般のビジネスパーソンでも、話のネタや自身の健康アピールのためなら、持っていて損はない資格といえるだろう。
(文=斉藤永幸/ライター)