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芦田愛菜、慶應大「医学部」内定報道の真相…女優との両立は非現実的

文=Business Journal編集部
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芦田愛菜

 5月に入り、女優・芦田愛菜が在学中の名門私立女子高から系列大学の医学部に進学することが“内定した”と複数のメディアが報じている。

 2007年に当時3歳で芸能界入りした芦田は、子役として活動するなか、10年4月期の連続テレビドラマ『Mother』(日本テレビ系)への出演を機に大ブレイク。11年にはNHK大河ドラマ『江~姫たちの戦国~』に出演したほか、同4月期の『マルモのおきて』(フジテレビ系)では連ドラ初主演を果たした(阿部サダヲとのダブル主演)。なお、同ドラマ開始時の芦田は6歳で、ゴールデン帯の連ドラ史上、最年少での主演となった。

 また、『マルモのおきて』の主題歌「マル・マル・モリ・モリ!」は、芦田と、子役として共演した鈴木福の役名での「薫と友樹、たまにムック。」(ムックは劇中に登場する犬の名前で、やはり子役だった岡亮が声を担当)の名義で歌唱。同曲で、この年の大みそかに放送された『NHK紅白歌合戦』にも出場している。

 これ以降も、芦田はさまざまな作品に出演しながら“人気子役”から“人気女優”に成長。最近では20年の大河ドラマ『麒麟がくる』などに出演し、今年6月には主演映画『メタモルフォーゼの縁側』の公開も控えている。女優業以外にも、19年にスタートしたバラエティ番組『サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん』(テレビ朝日系)で、サンドウィッチマンの伊達みきお、富澤たけしとともにMCを担当。芦田の芸能活動は多忙を極めているかのようにみえる。

 一方で芦田は、17年4月に東京の難関私立・慶應義塾中等部に入学。同19日放送の情報番組『スッキリ』(日テレ系)にVTR出演した際、将来の夢について「医学系の道に進みたい」「病理医になりたい」と語っていた。病理医とは、顕微鏡などで人の細胞や組織を観察し、診断を下す医師のこと。芦田の夢を聞いた番組出演者らは、感心しきりだった。

「芦田はこの中学校に入学してから、『化学研究会」と『マンドリン部」の2つに入部。3年生になって芸能活動に支障があるということで化学研究会は辞めてしまったという。

『昨年の化学研究会の発表では、実験用ゴーグルを付けた愛菜ちゃんが、使い捨てカイロの仕組みを説明していました。実際に鉄砂を使って、集まった子供たちに丁寧に実験と解説をして大好評でした。今年は見られなくて残念です』(同校生徒の父兄)」(19年12月7日付当サイト記事より)

医師へのハードル

 その後、芦田は内部進学した女子高に通いながら学業と芸能活動を両立させてきたが、一部メディアは、芦田は系列である慶應義塾大学の医学部への内部進学が内定したと報道。同大学の医学部に推薦で進めるのは、女子高からはたったの5人だという。

「一般的に系列の大学に内部進学できる私立高校では、3年間の成績、もしくは3年生のときの成績に基づいて進学先の学部が決まるので、3年生の5月の段階で決まるというのは考えにくい。また、本人の希望と成績を勘案して決まるものなので“内定”というステータスがあるのかも、やや疑問。

 慶應にせよ他大学にせよ医学部の受験では面接も重視される傾向があり、もし芦田愛菜慶應医学部への内部進学を希望したり他大学の医学部を受験する場合、面接では芸能活動と学業、さらには医師の仕事とを両立できるのか、という点が問われるだろう。医学部は学校ではあるものの、医学部へ進学するということは医師という職業への“事実上の就職”という意味合いを帯びており、もし将来、医師の仕事より芸能活動を優先するのではという印象を大学側にもたれると、合格は難しくなる可能性もある。

 どの大学にも学生の定員が設けられており、誰かが受かれば誰かが落ちる。さらに私立大の医学部であっても国から補助金が出るし、やはり大学にとっても6年間で医師の卵を育てるのは非常に労力がかかるため、“将来確実に医師として活躍してくれる”見込みが高い学生を入学させたいという動機が働くのは自然なこと。

 大学にもよるが、一般的に医学部は1~2年次は一般教養がメインで時間的にも比較的余裕があり、サークル活動やアルバイトをする学生は多いが、4年次以降は実習や研修がメインになり、6年次は医師国家試験の勉強に追われることになるので、4年次以降は芸能活動との両立は現実問題として難しい。また、医師になって最初の数年は、専門科にもよるが夜勤も当たり前の激務になるので、医師の仕事に専念せざるを得なくなるのでは」(予備校関係者)

 西川史子や友利新、おおたわ史絵など、現在ではタレント医師の存在は珍しくないが、芦田は女優活動がメインであり、ドラマや映画の撮影ともなれば長期間拘束されることは避けられない。

 たとえば人気ボーカルグループ・GReeeeNは、メンバー全員が歯科医師として勤務しながらアーティスト活動を両立させている。また、吉本興業所属のお笑いタレント・しゅんしゅんクリニックPも、芸人かつ現役医師。昨年6月には自身のツイッターで「吉本からの案件とかでは全くなく、医師派遣サイトからの募集で吉本興業のワクチン職域接種に医者として行くことになりました。芸人としても医者としても、弊社に貢献できるように頑張ります」と報告し話題になったことも。

 芦田の進路が注目される。
(文=Business Journal編集部)

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