「日本人は英語が苦手」ということは、昔からよく言われてきました。
日本で豊富な指導実績を持つ英語講師、デイビッド・セインさんによると、日本人は中学生の頃から英語を勉強しているだけあって、基礎知識は充分。ただ、まちがいを恐れるあまりネイティブと積極的に関わることができない人が多く、結果として日常会話やビジネス会話で言葉が出てこなかったり、ネイティブからすると、ちょっと変な英語「ヘングリッシュ」になってしまったりするといいます。
セインさんの著書『爆笑 英語4コママンガでわかる! 日本人の9割が使っているヘングリッシュ145』(扶桑社/刊)を読むと、日本人が知らずに使っている「ヘングリッシュ」の実態が見えてきます。
英語で「お嬢さんと結婚させてください」は?
恋人と結婚することになったら、相手方の両親に挨拶にいくというのは英語圏でも同じ。しかし、そこで日本風に「お嬢さんを僕にください」と言うべく「I want your daughter.」とやってしまうと、向こうの両親はドン引きするか、激怒するでしょう。
セインさんによると、この表現では「お嬢さんとヤリたいです」というニュアンスになってしまうのだそう。ここは「お嬢さんと結婚したいです(I’d like to marry your daughter.)とするのが適当です。
「Help me」の多用は禁物
日本人の英語の大きな特徴として、誰かに助けてほしい時に、その程度の差に関係なく全て「Help me.」で済まそうとする、というのがあります。
確かに、意味的には正しいのですが、ネイティブは生死に関わるような危険な状況の時にしか「Help me.」を使わないというのは覚えておくべきかもしれません。仕事が忙しくてちょっと手伝って欲しい、くらいの状況で「Help me.」を使うと、ネイティブの同僚をギョッとさせてしまいます。
頭に「Okay」をつけるとケンカ腰に…
たとえば外国人の同僚から「相談があるんだけど…」などと持ちかけられ、「話を聞きますよ」と応じる時に要注意なのが「Okay」の表現。
「Okay, I’m listening.」と言ってしまいがちですが、言葉の頭に「Okay」がつくと「文句があるなら言えよ」「なんか文句あんのか?」というように、やたらとケンカ腰に聞こえるのだといいます。単に「話を聞きますよ」というだけであれば「I’m listening.」だけで充分です。
話しかけられると反射的に「Okay!」と言ってしまう癖がある人は要注意ですね。
本書には、日本人が使いがちな、「ヘングリッシュ」と、その正しい表現がたくさん取り上げられていて、ネイティブにもきちんと伝わる英語表現を身につけたい人には絶好の教材になるはずです。セイン先生が伝えたいのは、間違いの数だけ成長できるということ! 本書で勉強しつつ、間違いを恐れずにたくさん英語を話しましょう! この本を読み終えたころにはヘングリッシュは卒業ですよ!
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。