ただのサラリーマンが半年でTOEIC885点になれる勉強法
そんな杉村氏は、ひょんなきっかけでTOEICテストの勉強を始めることになったが、当初はリスニングがまったく聞き取れず、中学レベルからやり直すほど英語が苦手だった。
しかし、わずか半年間、1日1時間の勉強で325点から885点に点数が上がることになるのだが、なぜそのような偉業を成し遂げることができたのか?
今回は、6月に上梓した『ただのサラリーマンが時間をかけずに半年でTOEICテストで325点から885点になれたラクラク勉強法』(アスコム)が話題の杉村氏に、自ら編み出した、「初心者向け」カンタンTOEIC点数アップ術について、語ってもらった。
ーー本書は、どのような人に読んでほしいですか?
杉村健一氏(以下、杉村) 英語嫌いの方ですね。ある程度TOEICのスコアは欲しい。でも時間がない。そんな方に読んでほしいと思います。
ーー本書を書かれたきかっけはなんでしょうか?
杉村 世の中に出ているTOEICの勉強に関する本は、英語大好きな方が、英語好きな中級者向けに書いたものが多い。なので、私もそうですが、初級者以下のレベルの人には、ちょっとハードルが高すぎるような気がするのです。そうすると、初級者、英語が嫌い、英語を普段まったく使わない方向けに書かれた本は、世の中にほとんどないということになります。ならば自分で書いてみようと思ったんですね。
●中学英語の復習からでも、800点以上は十分狙える
ーーそもそも、杉村さんがTOEIC試験を受けようとしたきっかけはなんでしょうか?
杉村 40歳を越えてきたら、色々な面が弱ってきたなと思ってきて、なんかしようと思ったんですね。それで最初に取り組んだのがマラソン。するとそれなりのタイムで完走してしまいました。それで次の年にもなんかしようかなと思って、「体は鍛えたから、今度は頭も」というわけで、ちょっと英語でも勉強してみようかなと思ったのがきっかけです。TOEICはスコアがあって明確にレーティングされるので、どうせならそういうものがいいかなと。電車の中で勉強しやすいのは英語ですから、TOEICを勉強して受けてみたという次第です。「仕事で必要に迫られて」というよりは、「英語ができないよりは、できたほうがよい」というくらいの感覚でしたね。
ーー勉強は、「中学英語」の復習から始めたそうですね?
杉村 実は、中学3年間で学んだ英語の知識されあれば、あとは単語を入れ替えてしまえば、ほとんどの英会話はできてしまうのです。中学英語は基礎であり、万能ツール。そして基礎だから、必ずTOEICテストでは頻出してくるものなのです。TOEICの問題集などで勉強している方でも、「なぜこうなるのかわからない」というようなことが出てきたら、私と同様に中学英語から復習されるのがいいでしょうね。
ーー他のTOEICテストの勉強法には書かれていないことですね?
杉村 そうなんです。世の中にあまたある、上級者の方が中級者向けに書いている参考書というのは、「このような基礎は、すでに中学で勉強したでしょ?」という前提で、解説をすっ飛ばしてしまっているものが多い。確かに義務教育で学んだことですから、一度は皆さん目にされたものなので、そんなに時間をかけなくても復習はできるのですが、理解していないと先に進むことはできません。あとは、単語ですね。単語も中学用の単語本でCDがついたものもありますから、そういうものをやられるといいと思います。