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節電システム「HEMS」は結局オトク?ヘタすると補助金もらえない?

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 タダだから入れるといっても、本当に役立つのかが問題だ。これは現状の電気利用量やその内訳にもよるし、計測された結果をどれだけ有効活用できるかにもよるから、絶対に誰でも得になるとはいえないが、一応得になる人が多そうだという試算はある。

 政府が発表している一般家庭の1カ月あたりの平均的な電気利用料金は9000円程度。ごく普通の家庭で50A契約ならば、固定料金は1365円(東京電力)。つまり、節約の余地がある金額は7640円ということになる。

 2011年に一般家庭向けに報奨金つきで行われた、前年比15%減という節電目標を達成した家庭が1万軒以上あったことを考えると、がんばれば15%くらいは節電できるということになる。では7640円の15%はというと、1146円だ。月額利用料金が1146円以下なら、毎月元は取れるということになる。

 直接元が取れなくとも、何が電気を使いまくっているのか犯人を見つければ、最新の省エネモデルに買い換えるヒントになるはずだ。ささっと計測して、買い換え対象だけ見つけてからHEMSはやめてしまう、というのも1つの方法だろう。自分にとって効果的かどうかを見極めて、必要なら続け、不要ならやめるという決断が簡単にできるのも、「ポンづけ」HEMSの魅力だ。

 ちなみに、富士通キメラ総研の調査によれば、HEMSを含んだエコマネジメント分野の市場は2011年時点で2兆6462億円だが、2017年には4兆133億円に成長するだろうとされている。今注目の分野といえるだろう。

 最後に具体的なサービスを1つ紹介しておくと、NTT東日本の「FLET’S ミルエネ」がある。もし補助金を受けて導入するならば、月額料金は210円。補助金を受けずにレンタルで済ませるならば月額420円で利用できて、最低利用期間が定められていない。HEMSってどんなものか試してやろう、という場合にもよさそうだ。
(文=エースラッシュ)

BusinessJournal編集部

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