人から言われた何気ないひと言で助けられることもあれば、そのひと言で傷つくこともある。そして、自分のひと言が相手を助けることもあれば、傷つけることもある。
言葉は人間関係を良くも悪くもする。それだけ言葉の影響力は強いということだ。
人に影響を与える言葉の大切さとは何か。
『たった“ひと言”の影響力』(井上裕之/著、フォレスト出版/刊)では、人間関係を劇的に変える、言葉の効果的な使い方を解説する。
より良いコミュニケーションの基本である「相手の立場になって考える」「想像力を働かせる」ということを忘れなければ、言葉遣いで失敗することもなくなるかもしれないが、余裕がなかったり、日常的に100%実践するというのは難しいものだ。
そこで、どんな人でも、すぐにコミュニケーション力を高められるスキルとして著者の井上氏がおすすめしているのは、とにかく初めに「相手を否定する言葉を口にしない」ということだ。
まずはとにかく「相手を認め、肯定する言葉」で会話を始めるようにする。「たしかにそうですね」「なるほど」「ありがとうございます」といったふうに、相手の言葉を肯定的に受け止めること。気のきいた言葉でなくてもかまわないし、「うまい否定の言葉」よりも「短くても肯定的な言葉」のほうが、より良いコミュニケーションにしてくれるのだ。
もちろん「自分の意見を言えない、人の言いなりになる人」になるというわけでもない。また、「無理に相手の話に合わせる人」になるわけでもない。なぜなら、肯定することから始まる「会話=コミュニケーション」とは、まさに相手の話をスムーズに「受け流す」「受け止める」ということができるスキルでもあるからだ。
まずは「受け流す」「受け止める」ことで、人は相手に肯定されたと感じたとき、相手の言葉にも素直に耳を傾けられるようになるもの。相手を肯定してから自分の気持ちや意見を言うほうが、人の心を動かす力をもった言葉になるのだ。
ちょっとした言葉の使い方を間違えたために、せっかく得た信頼を簡単に失ってしまうこともある。言葉の使い方次第で、人間関係は大きく変わってくるのだ。「相手を否定する言葉を口にしない」というのも良いコミュニケーションをとる手段の1つだろう。「ありがとう」という感謝の言葉を忘れずに言うことだけでも、お互い気持のいい気分になる。
言葉の影響力の大きさを忘れずに、言葉の使い方に気をつけることを習慣にしていけば、コミュニケーション力も上がっていくのだろう。
(新刊JP編集部)
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※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。