NEW

過熱する不動産市場、すでにピーク目前?福岡に人気殺到?先読む一部投資家は売却開始か

【この記事のキーワード】

, ,

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「Thinkstock」より
「週刊東洋経済」(東洋経済新報社/10月4日号)は『熱気帯び始めた首都圏市場 不動産極点バブルの真相』という特集を組んでいる。「目黒雅叙園、舞浜リゾート…。首都圏で大型不動産取引が活発化している。一極集中型の『極点バブル』の発生か。その真相に迫る」という内容だ。

 8月の上旬に、不動産開発大手の森トラストはオフィスビルやホテルで構成される超大型複合施設「目黒雅叙園」を買収した。取得額はなんと約1300億円。森トラストにとっては、2008年に特定目的会社と共同で「虎ノ門パストラル」を2300億円で買収して以来の大型案件だ。

 この雅叙園買収に動いたとされるGIC(シンガポール政府投資公社)は、東京駅前の高層複合ビル「パシフィックセンチュリープレイス丸の内(PCP)」の買収にも動いているという。その金額は1700億円になるとみられている。ほかにも東京ディズニーランドのオフィシャルホテルの1つ「東京ベイ舞浜ホテル クラブリゾート」を旧富士銀行系の不動産会社ヒューリックが300億円超で買収するなど、首都圏は「静かなる熱狂」を迎えている。

 安倍政権の経済政策・アベノミクスによる好況感や20年の東京五輪開催といった追い風を受けて、大都市の地価は上昇に転じている。賃料上昇への期待も高まり、不動産市場は活況を呈しているのだ。

「みずほ信託銀行系の都市未来総合研究所によると、13年の不動産売買取引額は約4兆8000億円と『ミニバブル』といわれた07年に次ぐ水準だった。今年に入ってもその勢いは衰えず、上期(1~6月)の取引額は約2兆5000億円と1996年の調査開始以来の最高額となった」(同特集より)

 物件の上昇期待や賃料改善に加え低金利が続く恩恵で、調達金利が低い。

 外資系ファンド関係者は「東京のオフィスは需要に守られて空室率が低い。また不動産利回りと借入金利との差が大きいので、東京が比較優位にあることは確か」「世界を見渡してみて、今うまみのある市場は日本ぐらい」といい、日本の不動産市場に期待を寄せる。

●東京の不動産はピークに達した?

「週刊ダイヤモンド」(ダイヤモンド社/9月13日号)の記事『クローズアップ 1000億円超えが相次ぎ 過熱する不動産大争奪戦』では、「高額取引が相次ぐ中で気掛かりなのが、利回りの低下だ。雅叙園は4%台と推定されるのに対し、PCPの取引は2%台が見込まれ、『再びの高値つかみ』」になる恐れを指摘している。賃料が期待通りに上がらなければ、はかないバブルで終わると警鐘を鳴らしている。