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東大法学部、志願者減で異変?中央大、青学、首都大は郊外移転で没落か

文=松井克明/CFP
東大法学部、志願者減で異変?中央大、青学、首都大は郊外移転で没落かの画像1東京大学安田講堂「Thinkstock」より

「週刊ダイヤモンド」(ダイヤモンド社/10月18日号)は『最新 大学評価ランキング』という特集を組んでいる。「ビジネス環境が目まぐるしく変化する中、企業に必要とされる人材、出世する人材を輩出する大学はどこなのか。第一線のビジネスマンが使える、あるいは使えないと評価する大学はどこなのか。そして、学生は併願で両方に受かったとき、どちらの大学を選ぶのか――。企業、ビジネスマン、学生のそれぞれの視点から大学の実像をえぐり、新序列を明らかにした」という内容だ。

 激変は東京大学で起きた。『プロローグ 看板学部で再び定員割れ 最高峰・東京大学の凋落』によると、「東大では3年生に進級する際に、学生の希望とそれまでの成績に応じて、専門課程に振り分ける。この『進振り』制度が始まって以来、初めて、2013年度に法学部が定員割れを起こしたのだ。さらに13年度の大学入試でも、法学部進学希望者向けの文科1類の志願者の倍率が低く、足切りなしというまれな事態が起こった」というのだ。司法制度改革が弁護士余りを起こしていることが一因だが、「東大の文系全般で志願者数が減少して」おり、理系人気と地元・安定志向によるところも大きい。

 さらに大きな変化は、国際化の流れだ。文系学部の中で国際系学部だけは開設ラッシュが続き、学生の人気も高い。00年に立命館アジア太平洋大学が設置されたのをはじめ、04年には国際教養大学と早稲田大学国際教養学部、06年に上智大学国際教養学部、07年に立教大学異文化コミュニケーション学部、08年に明治大学国際日本学部と法政大学グローバル教養学部、11年に同志社大学グローバル・コミュニケーション学部などが相次いで開設された。

 文部科学省「学校基本調査」によると、法学部、経済学部の14年度の志願者数が10年度との比較で11%減となっているのに対して、国際教養系は30%増、外国語系は26%増と共に大きく伸びている。

 国際化の流れは海外の大学においても同様で、名門と呼ばれる大学は「外国人留学生比率が2~3割、外国人教員比率4~5割という世界でしのぎを削っている。対して東大は外国人留学生比率2%(学部生)、外国人教員比率5%。海外名門大どころか国内の他大に国際化で後塵を拝している」(同記事)のだ。

●スーパーグローバル大学、落選の首都大学東京と中央大学

 特集記事『人気低下の文系で気を吐く 国際系学部の本当の企業評価』では、国際系学部の戦いもすでに第二ラウンドに突入しているという。9月に国が補助金を支給するスーパーグローバル大学創成支援事業に採択された37大学が発表された。

松井克明/CFP

松井克明/CFP

青森明の星短期大学 子ども福祉未来学科コミュニティ福祉専攻 准教授、行政書士・1級FP技能士/CFP

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