天才と呼ばれる偉人たちには、日常の習慣や日課があった。彼らは最高の仕事をするために、毎日どんな時間を過ごしていたのか。何時に寝て何時に食事をし、いつ仕事をしていたのか。天才たちの日常のごく平凡な習慣はどんなものだったのだろうか。
本書『天才たちの日課 クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々』(メイソン・カリー/著、金原瑞人、石田文子/翻訳、フィルムアート社/刊)は、161人の天才たちのそれぞれの人物を特徴づける日々の日課や毎日のスケジュールについて、部屋での様子や「仕事のお供」にした嗜好品などから「制作・仕事」の秘訣を紹介した一冊である。
■ベートーベンの日課
作曲家・ルートヴィッヒ・ヴァン・ベートーベンは、どんな1日のスケジュールだったのだろうか。
本書によれば、夜明けに起きてほとんどすぐに仕事を始めたそうだ。朝食はコーヒーで、細心の注意を払っていれた。1杯につき、豆60粒。正確を期するために1粒ずつ数えることもよくあったという。
また、日が暮れてくると、居酒屋へ寄って、新聞を読む。夜は友人と過ごしたり、劇場へ行くこともあったが、冬は家にいて本を読むのを好んだ。また、夜は音楽の仕事をすることはめったになく、遅くとも10時にはベッドに入っていた。
■アインシュタインの日課
物理学者・アルベルト・アインシュタインは1933年にアメリカに移住して、1945年までプリンストン高等研究所で教授を務めた。
プリンストンでの日課は単純。午前9時から10時のあいだに朝食を食べ、新聞を読む。10時半頃に家を出て研究所へ向かう。天気が良い日は歩き、悪い日は車が迎えに来る。そして、午後1時まで働き、家に戻って1時半に昼食。昼寝をして紅茶を飲む。そのあとは家で仕事の続きをしたり、客に会ったり、秘書が前もって整理しておいた手紙に目を通す。夕食は6時半で、そのあとまた仕事と手紙の処理。慎ましい暮らしぶりである。
プリンストンでは有名人だったそうだ。科学業績の素晴らしさだけでなく、いつもぼんやり上の空で、だらしない恰好をしていたからだ。床屋に行くのを避けて髪を伸ばし、靴下やサスペンダーは必要ないといって身に着けなかった。
著名人たちの輝かしい業績や有名な作品は知っていても、普段の習慣はあまり知られていない部分でもある。そんなところに目を向けてみると、「やっぱり天才は変わっているなぁ」「私たちとあまり変わらない日常を送っていたのか」といった感想を抱くのではないだろうか。歴史に名を刻んだ天才たちの日常を垣間見ることができる一冊だ。
(新刊JP編集部)
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※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。