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村上ファンド復権か ヤマダ等の株式を次々取得 TOBや取締役解任要求等で本領発揮

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M&Aコンサルティングが所在していた六本木ヒルズ・森タワー(「Thinkstock」より)
 村上ファンドの名で知られた旧M&Aコンサルティングの流れをくむ資金が、株式市場でうごめいている。

 シンガポールに拠点を置くエフィッシモ キャピタル マネージメント(ECM)は2月9日に、ジャスダック上場の情報処理・ソフト開発会社であるセゾン情報システムズに対し、株式を追加取得するための株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表した。

 ECMはこれまでも同社株式の27.72%を保有する株主だが、今回のTOBでは上限5.29%までと設定している。株主総会で拒否権が生じる3分の1を超えて保有する意思はないという。これまで「純投資」としているが、発表資料によれば概ね今回も従来の延長線上での買い増しという内容になっている。しかし、TOB価格は1700円と、公表直前の株価からのプレミアム(上乗せ額)は75%に達する。

 村上ファンドは通商産業省(現経済産業省)出身の村上世彰氏が1999年に設立したファンドで、アクティビスト(経営にもの言う株主)として話題を集めた。ファンドの名前を広めたのは、2000年初頭にアパレルメーカー東京スタイルの株式を取得し、内部留保を使って自社株買いをするように提案したこと。その後もいくつもの企業の大株主に登場し、同様の提案を行ってきた。しかし、ニッポン放送の株式取得をめぐるインサイダー事件で村上氏が逮捕され、ファンドは解散した。

 ECMは村上ファンド出身者が設立したファンド。これまでも株式市場では村上ファンド系の動向が噂になったことはあるが、ここにきて動きが急だ。

●アクティビストとしての本領発揮


 ECMは家電量販大手ヤマダ電機の株式の13.16%を保有していることが、今年1月時点で明らかになっている。不動産開発テーオーシー株式も15.58%保有している。ヤマダの投資目的は「純投資」としているが、大株主として保有し続けるだけでメリットがあるかは疑問だ。セゾン情報での高額なプレミアムも理解に苦しむ。

 今回の件とは直接関係はないが、参考になるのが、やはり村上ファンド出身者が組成したファンドのレノだ。レノを含めた数社が、かつてゴルフ場運営大手アコーディア・ゴルフの株式を取得。企業価値向上策を経営陣に助言し、一時は臨時株主総会の開催と取締役6名の解任を要求(のちに撤回)するなど、アクティビストとしての本領を発揮した。