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銀行、消滅の危機?牙城を破壊し金融の根底を覆す「フィンテック革命」が爆発的普及

文=和島英樹/ラジオNIKKEI 記者
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銀行、消滅の危機?牙城を破壊し金融の根底を覆す「フィンテック革命」が爆発的普及の画像1「Thinkstock」より

 株式市場では「フィンテック」「ブロックチェーン」「テックビューロ」がキーワードとなってきており、これらに関連する企業の株価が動意づいている。

 フィンテックとは「金融=ファイナンス」と「技術=テクノロジー」を組み合わせた造語で、両者が融合した技術革新のことを指す。高度化したスマートフォンを駆使したり、ビッグデータ解析に優れた企業が新たな金融サービスを創出する動きが鮮明化している。決済機能を有するなど、これまでの銀行の牙城を崩すような技術もある。このため、国内でも金融業界をはじめ多くの企業を巻き込んだ展開になりつつある。

 株式市場で特に注目されているのが、ブロックチェーンといわれる技術だ。これは暗号技術と、ネットワーク上で対等な関係にある端末間を相互に直接接続してデータを送受信する通信方式(P2P)を組み合わせたもの。応用すると、データの改ざんをほぼ不可能にしたデータベースができる。

 ビットコインに代表される仮想通貨の信頼性を支える基盤技術である。サトシ・ナカモトと名乗る人物が2009年にブロックチェーンの技術を論文で公開し、これに基づいてビットコインの運用が始まったという。従来の通貨の仕組みが中央集権型だったのに対し、ブロックチェーンは分散型台帳といえるものだ。

 例を挙げると、中央集権型は銀行。銀行では顧客の預金、貸し出しなどの情報が巨大なコンピュータ上で管理されている。資金の流れはすべてここで管理され、情報が漏れないようにこのコンピュータを監視する。データのバックアップも取る。一方、ブロックチェーンは多数のコンピュータ端末でつくられたネットワーク。データベースは参加するすべての端末に共有されるため、一部の端末に不具合が生じてもデータが消えることはない。ビットコインなどの仮想通貨が決済通貨として利用が拡大されれば、銀行の役割は大きく後退する。

テックビューロ

 日本国内で唯一プライベート・ブロックチェーン実装技術を保有するテックビューロ(株式未上場)は、主として金融業界におけるシステム革命を目指して14年6月に事業を開始。現在はブロックチェーン製品「mijin(みじん)」の開発を進めている。

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