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町田徹「見たくない日本的現実」

歴史的なTPP調印式、甘利欠席で損ねた信頼の回復は日本の責務…中国加盟の呼び水に

文=町田徹/経済ジャーナリスト
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 しかし、TPP批准は今国会の後半の大きな争点になる可能性が高い。自民党幹事長時代に、東京電力福島第一原発を「サティアン」と呼んだり、環境大臣時代の中間貯蔵施設建設問題で「最後は金目でしょ」と思慮を欠く発言をして辞任に追い込まれたことは記憶に新しい。

 石原大臣が失言でもして問題になれば、TPPや農政に詳しく甘利前大臣の後任として下馬評が高かった林芳正元農水大臣の起用をあえて避けた首相の判断に対し、第1次安倍政権当時に噴出した「お友達内閣」批判が再び高まり、総理の閣僚任命責任が問われることになりかねない。
(文=町田徹/経済ジャーナリスト)

町田徹/経済ジャーナリスト

町田徹/経済ジャーナリスト

経済ジャーナリスト、ノンフィクション作家。
1960年大阪生まれ。
神戸商科大学(現・兵庫県立大学)卒業。日本経済新聞社に入社。
米ペンシルべニア大学ウォートンスクールに社費留学。
雑誌編集者を経て独立。
2014年~2020年、株式会社ゆうちょ銀行社外取締役。
2019年~ 吉本興業株式会社経営アドバイザリー委員
町田徹 公式サイト

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