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NHK次期会長選びで異例事態相次ぐ…内外の強烈な「籾井アレルギー」、再任反対運動先鋭化

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NHK放送センター本部(「Wikipedia」より/Rs1421)

 日本放送協会(NHK)の会長人事は、いよいよ佳境を迎えた。首相官邸が、適任者を求めてリサーチをかけている。

 残念なのは、人物としては適格なのに、社長を辞めた時の経緯が原因でNHK会長を含め、官邸が決定するような重要ポストに起用できない人物がいることだ。本人のやる気があるかどうかは別として、トヨタ自動車元社長の渡辺捷昭氏と日立製作所元社長の古川一夫氏である。

 現会長の籾井勝人氏が、会長延命策として提案した来秋からの月額50円程度の受信料の値下げが、最高意思決定機関である経営委員会で反対され、11月22日の経営委員会で値下げの見送りが決まった。会長再任に黄信号が灯ったといえる。

 籾井氏は11月8日の経営委員会で値下げを提案した。2017年度以降、年200億円の剰余金が見込めるとして「今、余ったものは今、返す」とした。しかし、経営委員からインターネットによる同時配信や高精細な4K・8K放送に必要な経費が見通せず、今後どれだけの投資が必要になるかわからないことなどから反対の声が相次いだ。

 11月13日付産経新聞は『NHK次期会長選 籾井氏「続投」も』と報じた。記事では「数々の言動で物議を醸してきた籾井氏に距離を置く経営委員や職員は多いが、批判をものともしないタフさや実行力には一部で評価する声も上がる」と記している。

 今、会長の任命権を持つ経営委員会に対して、国民から厳しい目が向けられているのは間違いない。「経営委員会は会長選考の過程を詳細に明らかにせよ」という声も出ている。「籾井会長の再任に絶対反対し、推薦・公募制の採用を求める」視聴者団体による署名活動では、3万筆以上集まっている。

続投に強い意欲をみせる籾井氏


 籾井氏は17年1月24日に任期満了となる。経営委員長の石原進JR九州相談役が「(就任)1カ月前までに決めて、しっかり勉強してもらう」と述べていることから、年内に次期NHK会長は決まるとみられる。経営委員12人のうち9人以上の賛成で選出される。

 全経営委員で構成する指名部会(非公開)で過半数の賛成を得られた人が会長候補になる。籾井氏も過半数の賛成が得られれば候補になり得る。そして、候補者の中から最終候補をひとりに絞り込む。3年前は指名部会で複数の候補者が推薦されたが、過半数の賛成を得たのは籾井氏だけだった。