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新見正則「医療の極論、常識、非常識」

抗がん剤に「確実な発がん性」、専門機関が警告…かえって苦しみ、有効性はわずかか

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「Thinkstock」より

 今日は、がん治療、特に抗がん剤のお話です。“極論君”は、「もしも自分ががんになったら、効く可能性があるといわれる抗がん剤はなんでもやってみる」という立場です。一方の“非常識君”は、「抗がん剤治療は断固断る」という意見です。

 まず、非常識君の意見は以下のようなものです。

「世界保健機関(WHO)の外部機関である国際がん研究機関(IARC)の発がん性を警告したリストの中で、グループ1にはアスベストやヒ素が含まれています。同グループになんと抗がん剤であるシクロホスファミドやタモキシフェンがあります。同グループは確実に発がん性がある物質を並べたもので、抗がん剤に実は発がん性があるという意味です。ですから、抗がん剤は断固として断ろうと思っています」

 そして、非常識君の追加意見です。

「そして抗がん剤は、点滴または経口投与で血流に乗って全身をめぐります。発がん性がある物質が全身を回るということは、なんとも不気味です。だから、抗がん剤はお断りです」

 そこで常識君のコメントです。

「外科治療、そして放射線治療と並んで、がんの3大治療のひとつである抗がん剤の歴史は、約70年です。第一次世界大戦で使われた毒ガスであるマスタードガスを使いやすくしたものがナイトロジェンマスタードです。1943年12月2日、ナイトロジェンマスタードを積んだ輸送船が撃沈され、大量のナイトロジェンマスタードが流出し兵士が被曝しました。その後、被曝した兵士を観察すると、X線同様に突然変異や骨髄抑制を起こすことがわかったのです。そして、当時はX線照射しか治療法がなかった悪性リンパ腫に使用されたのです。その後、いろいろながんに対する治療が始まりましたが、ナイトロジェンマスタードの誘導体がシクロホスファミドです。つまり、そもそも最初の抗がん剤であるシクロホスファミドは毒薬から開発されたものですから、発がんリスクなどを含めて危険性は当然に存在します」

がんから解放される例は少ない


 ここで極論君の意見です。

「シクロホスファミドが開発されて、そしてその後続々と抗がん剤は開発されています。最近は分子標的薬という新しい分野の薬も登場しています。そして最近話題の免疫チェックポイント阻害薬といわれるニボルマブ(商品名:オプジーボ)も分子標的薬のひとつです。確実にサイエンスは進歩しています。ですから、少しでもがんを克服できる可能性があれば試してみたいのです」

 非常識君の意見です。

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