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【はれのひ事件】特異な着物業界の実態…業界一丸で被害者支援、2年先分まで販売

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成人式当日に営業しなかった、はれのひ八王子店(写真:日刊現代/アフロ)
 振り袖の販売・レンタルなどを手がける「はれのひ」の事実上の事業停止が波紋を呼んでいる。1月8日の成人式当日に閉店するなど音信不通になり、予約していた新成人客に振り袖が届かないなどの被害が続出、「せっかくの成人式が台無しになった」と憤る声が噴出している。


 東京商工リサーチによると、はれのひは一昨年の時点で3億円以上の債務超過に陥っており、従業員に対しては給料未払い、着物メーカーに対しては支払い遅延などが発生していたという。そのため、着物業界では「はれのひは危ないのでは」という声も上がっていたようだ。

 そんななか、着物の業界誌を発行する「きものと宝飾社」が「はれのひ被害者の会」を立ち上げた。また、着物業者の間では被害者を救済する動きが相次ぎ、東京山喜の「たんす屋」は「できる限りのサポートをする」といち早く支援活動を行った。

 一方、着物業界では風評被害が広がることが懸念されている。この問題をどう見ているのか。被害者の会発起人の松尾俊亮編集長と、東京山喜の中村健一社長に話を聞いた。

風評被害に弱い、着物業界の実情


――当日の8日には被害者の会の立ち上げを発表しました。その理由は。

松尾俊亮氏(以下、松尾) 弊誌の購読者は着物のメーカー、問屋、着付け業者、宝飾関係の方々です。成人式は一生に1回しかありませんから、はれのひの倒産はよくない。そう考え、はれのひの店舗があった横浜市、八王子市、つくば市などの業者に連絡したところ、「できる限りの対応をするので、告知してほしい」と要請を受けました。

 そこで、はれのひの倒産と被害者を支援してくれる業者の存在を告知し、それによって無事に成人式に間に合ったケースもありました。その後、問屋から「バックアップをするから、困っている人を助けてほしい」という連絡を受け、被害者の会を立ち上げました。

――今後は、どのような活動をしていく予定ですか。

松尾 被害者のみなさまのご要望のすべてには応えられないかもしれませんが、被害に遭われた方の負担を少しでも軽減するために尽力いたします。成人式の晴れ着は2年先まで販売されることもあるので、被害はまだ続いています。被害者の方々に対しては「なるべく安く販売する」という趣旨にご理解いただいた小売店を紹介するなどのサポートを行います。

 この理念に共感していただける着物業界の関係者、あるいはそれ以外の方も参加していただければ幸いです。被害に遭われた方は、状況を記録したり書面を保管したりしておいてほしいと思います。

――着物業界への風評被害についてはいかがでしょうか。

松尾 着物業界というのは、風評被害に弱い業界です。お祝い事で購入するため不急であり、同時に高価格の商品です。このようなニュースが全国的に流れることで大きな打撃を受けるため、着物業界全体が危機感を持っています。着物業界は、はれのひのような業者ばかりではなく、みなさんまじめに取り組んでいる。その事実を知ってほしいです。

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