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パナソニック、巨額投資に回収不安か

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パナソニック・津賀一宏社長

 パナソニックは3月に創業100周年を迎える。それに合わせて、創業者の松下幸之助氏の経営思想や、今後のビジョンを紹介する展示会を国内外で開く。今月9~12日に米ラスベガスで開かれた世界最大の家電見本市「CES」に出展したのを皮切りに、東京など国内外の都市で開催する。

 松下幸之助氏が松下電気器具製作所を大阪市内に創立したのは1918年3月7日。組織再編などを経て、35年に松下電器産業、2008年にパナソニックと社名を変更してきた。事業内容も大きく変わった。

 高度成長時代は、テレビを中心とする消費者向け家電製品が花形だった。しかし、デジタル化の進展に伴い、テレビなどの価格が急落。韓国勢の攻勢や08年のリーマン・ショックに見舞われ、奈落の底に転落。最終損益は09年3月期が3789億円の赤字、10年同期が1034億円の赤字、12年同期が7721億円の大赤字を計上した。なお、11年同期は740億円の黒字だった。

 そんななか、12年6月27日に津賀一宏氏が社長に就任した。

 1977年、松下幸之助氏が社長の松下正治氏を会長に棚上げし、末席の取締役だった山下俊彦氏を社長に指名した。世間は「山下跳び」ともてはやしたが、このとき山下氏は57歳だった。津賀氏は、山下氏より2歳若い55歳での社長就任となった。瀕死の重傷を負ったパナソニックは、若い津賀氏に再建を託したのだ。

 津賀氏は不振のプラズマテレビから撤退し、自動車や住宅といったBtoB(法人向け)分野へ事業構造を大胆にシフトした。

 パナソニックの17年4~9月期連結決算(国際会計基準)の売上高は前年同期比9.0%増の3兆8578億円、営業利益は10.4%増の1965億円、純利益は10.9%減の1189億円だった。自動車向けの電子ミラーや電池が伸び、太陽光パネルの生産停止にかかる費用を吸収した。純利益は前年同期に繰り延べ税金資産の戻し益を計上した反動で減益となった。

 成長の柱に据える自動車向け事業は好調だ。オートモーティブ&インダストリアルシステムズ(AIS)の売上高は1兆3430億円、営業利益は385億円。売上高は全社の35%、営業利益は同20%を稼ぐ。かつての大黒柱だった家電事業のアプライアンスの売上高(1兆3274億円)を上回った。自動車向け事業が大きな柱に育ったことを数字が裏付けた。

 AIS部門のうち車載のオートモーティブ事業の売上高は前期比33%増の4271億円。自動車向けの電子ミラーを製造販売する欧州の会社を連結子会社にした効果が出た。また、二次電池のエナジー事業は15%増の2611億円と順調に伸びている。

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