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電池をパッケージ化する自動化ラインが立ち上がらず、テスラは現在、手作業で組み立てざるを得ない状況となっている。新しい技術を量産ベースで確立するための産みの苦しみを味わっているところだ。
そのため、17年7~9月期のモデル3の生産は、1500台の目標に対して260台にとどまった。さらに、生産台数を週5000台に引き上げる計画の実現を3カ月先送りし、18年3月に再設定した。モデル3の生産の遅れが長引けば、パナソニックは巨額投資の回収に不安が出てくる。
ベンチャー企業であるテスラ1社に依存するリスクは高い。そこでトヨタと手を組み、円筒型電池はテスラ、角形電池はトヨタと、リスクを分散することにしたわけだ。
豊田社長は記者会見で「幅広く自動車メーカーの電動車の普及にも貢献したい」と語っている。トヨタと提携関係にあるスズキ、SUBARU、マツダ、それにトヨタ子会社のダイハツ工業などの完成車メーカーへの電池の供給を、パナソニックが一手に引き受けることになる可能性もある。
トヨタは、30年までにEVなどに使う車載電池の開発や生産に1兆5000億円を投資する方針を打ち出している。トヨタと組むパナソニックは、自動車部品メーカーとして世界のトップ10入りが射程距離に入ってきた。
18年、“津賀パナソニック”は車載ビジネスで大きく飛躍する年になるだろう。
(文=編集部)
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