4月9日、JR東北本線に乗っていたTwitterユーザーが「これはひどい!!」と題して、電車内で撮ったとみられる1枚の画像を投稿した。その画像には、「席をお譲り下さい 次の駅から、敬老者が16名乗車します」と書いた紙が座席に置かれている様子が写されていた。
置き手紙の最後には、老人クラブのグループ名が書かれてあり、宮城県にある「一目千本桜」を見に行くグループが16名分の座席を無理矢理、“指定席”として確保していたのだ。Twitterユーザーは満員の車内に作られた指定席に怒りを隠せなかったのか、「#JRさんこれ許すんですか?」というハッシュタグをつけてツイートしている。
この投稿がインターネット上で拡散されると、「こんなことして恥ずかしいと思わないのかな?」「私なら恥ずかしくて絶対に座れない」「多分、老害という自覚がないんだろうな」といった批判の声が続出。
騒動を受けて、当該グループが所属する仙台市老人クラブ連合会は、HP上で「JR東北本線列車内で、当連合会会員が座席を不適切な対応で確保した事により、大変ご迷惑をおかけいたしまして本当に申し訳ございません」「多くの皆様がお花見を楽しみに、列車にご乗車されたにもかかわらず、会員の行為で不快な思いをさせてしまいましたことに心よりお詫び申し上げます」と、謝罪文を発表するに至った。
最近では、新幹線内で肉まんを食べる時の“におい問題”の是非が大きな話題になったように、電車内のマナーに関する議論がネットを騒がせることが多くある。よく話題になるのが、「満員電車の中でバックパックを背負ったまま」にしている人。SNSなどには「車内でリュックをおろさず平気でいるバカは本当に理解できない」「まじで車内ではリュック降ろせ」といった怒りの声が散見される。しかし「足元に荷物を置かれるとコケる可能性あるし、背負ってもらったほうがまし」「リュックが邪魔って言うなら、でかいトートバッグ、PCバッグ、トランクを引いている人もみんな邪魔になってしまう」といった擁護する声も上がっている。
さらに、満員電車で子どもを連れている親についても、さまざまな意見が飛び交っている。議論の中心になっているのは、「満員電車で子どもを抱っこする際、靴を脱がせるか否か」について。否定派からは、「どこ行ったかもわからない靴で蹴られるのは嫌だし、絶対に脱がせたほうがいいと思う」「子どもが足をジタバタさせて、靴の裏が思いっきり当たってイラっとしたから脱がせてほしい」といった意見が上がる。一方で、「混雑した中、小さい子を抱っこして乗るのも大変なのに、靴脱がせたり履かせたりはもっと大変」「もし靴が当たったら、すみません!という一言があれば別に気にしない」と擁護する意見もある。
日本民営鉄道協会が2017年12月に発表した「駅と電車内の迷惑行為ランキング」では、ワースト1位に「騒々しい会話・はしゃぎまわり等」、2位に「座席の座り方」、3位に「荷物の持ち方・置き方」がランクインしている。
さまざまな人が乗る電車内は、お互いが快適に過ごせるように配慮し合う気持ちが何よりも大切だ。
(文=編集部)