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安倍政権を操るサントリー、「優遇」政策に批判噴出…狡猾な政治家・新浪社長の暗躍

文=編集部
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安倍政権を操るサントリー、「優遇」政策に批判噴出…狡猾な政治家・新浪社長の暗躍の画像1サントリーホールディングス・新浪剛史社長

 2016年10月24日の安倍晋三首相の動きに注目したい。

「午後6時57分、東京・紀尾井町のホテルニューオータニ着。同ホテル内の宴会場『AZALEA』でサントリーホールディングスの佐治信忠会長、新浪剛史社長と懇談。麻生太郎副総理兼財務相ら同席。同7時33分、同ホテル発」(16年10月24日付時事ドットコム「首相動静」より)

 懇談会に同席したのは、二階俊博自民党幹事長、高村正彦自民党副総裁、大島理森衆院議長など政府・自民党の要人たちだ。首相が30分余りで退席すると、入れ替わるように菅義偉官房長官が入った。

「まるで閣議だね、集まった顔ぶれは」。宴会場から出てきた甘利明元経済財政政策担当相は、記者団の囲み取材に、こう語った。安倍政権の閣僚のほとんどが顔を揃えていたからだ。

 この会合は、もともとサントリーが自民党税制調査会の幹部を集めて開く懇親会だった。2017年度税制改正の議論が本格化する前に政府・自民党の要人を集めたのだ。

1年前は会合の直後に酒税法見直しを棚上げ

 約1年前の動きを見てみる。

「午後6時45分、東京・紀尾井町のホテルニューオータニ着。同ホテル内の宴会場『AZALEA』でサントリーホールディングスの鳥井信吾副会長、新浪剛史社長と懇談。麻生太郎副総理兼財務相ら同席。7時52分、東京・富ヶ谷の私邸」(15年10月13日付時事ドットコム「首相動静」より)

 この会合の直後、ビール類(ビール、発泡酒、第3のビール)の税率一本化を目指す酒税法の見直しは、16年度税制改正で見送られた。15年度に引き続き2年越しの「棚上げ」となった。

 税制改正の議論が大詰めを迎える矢先の15年10月、野田毅自民党税調会長が解任された。税制改革は党税調の悲願で、野田氏のこだわりが特に強かった。消費税増税に突き進む財務省に不信を募らせた安倍首相は、財務省と一体の党税調の発言力を封じた。軽減税率導入に当たり、財務省が提案したマイナンバー制度を活用した還付方式の「日本版軽減税率」を丸のみしたことを理由に、官邸は野田氏を外した。

 ビール類の税率の一本化を目指してきた財務省は、野田氏という大きな後ろ盾を失った。後釜の党税調会長に就いた宮沢洋一前経済産業相は、酒税法見直しを棚上げした。ビール類の増税を掲げては16年夏の参院選を戦えないというのが、その理由だった。

 官邸が最終的な決定をするかたちで、「政高党低」が鮮明になったといえる。税制でかつて決定権を握っていた党税調の地盤は急低下し、酒税法見直しの先送りとなったわけだ。

BusinessJournal編集部

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