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山田修「展望!ビジネス戦略」(12月12日)

ヤマダ電機、一世帯当たり年間19万円分購入?限界突破のカギ・ご用聞き販売の破壊力

文=山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役

 これは、成功すればかなりの売り上げ増に直結する。高齢化社会が進行し家電やIT製品について知識がなかったり、そもそもショッピングに出かけるのが億劫になる世帯が増えてきている。そこへ馴染みの電器屋さんがタブレットを見せながら説明してくれれば、購入機会は増えるだろう。

 課題としては、個々の電器屋がどれだけ親切・親身になって高齢者世帯に入り込めるかだ。電器屋が製品の配置やインストールだけでなく、便利屋を兼業して家具の移動や配線工事、不要品の引き取りまで手がけるようになったら、その世帯の消費の大きな部分を引き受けられるようになる。売るモノは家電に限らず、総菜から、弁当、食材まで納品する仕組みまで視野に入る。専用タブレットを世帯にあまねく配ってしまうくらいのビジネス・モデルまで踏み込めば、ヤマダとしては一気に商機が広まるといえよう。
(文=山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役)

山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役

山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役

経営コンサルタント、MBA経営代表取締役。20年以上にわたり外資4社及び日系2社で社長を歴任。業態・規模にかかわらず、不調業績をすべて回復させ「企業再生経営者」と評される。実践的な経営戦略の立案指導が専門。「戦略カードとシナリオ・ライティング」で各自が戦略を創る「経営者ブートキャンプ第12期」が10月より開講。1949年生まれ。学習院大学修士。米国サンダーバードMBA、元同校准教授・日本同窓会長。法政大学博士課程(経営学)。国際経営戦略研究学会員。著書に 『本当に使える戦略の立て方 5つのステップ』、『本当に使える経営戦略・使えない経営戦略』(共にぱる出版)、『あなたの会社は部長がつぶす!』(フォレスト出版)、『MBA社長の実践 社会人勉強心得帖』(プレジデント社)、『MBA社長の「ロジカル・マネジメント」-私の方法』(講談社)ほか多数。
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