駅の乗換案内表示「○○線まで950m」はウソ?実際の歩行距離はもっと全然長かった!
この連載企画『だから直接聞いてみた for ビジネス』では、知ってトクもしなければ、自慢もできない、だけど気になって眠れない、世にはびこる難問奇問(?)を、当事者である企業さんに直撃取材して解決します。今回は林賢一氏が、地下鉄の案内表示に関する謎に迫ります。
【ご回答いただいた企業】
東京メトロお客様センター
地下鉄で、乗り換えの距離が長いと気分が萎える。そんな経験がたくさんある。東京地下鉄(東京メトロ)の通路を歩いていると、このような案内表示を目にする。
「○○線まで950m」
もはや1kmだ。ちょっとした散歩になるので体にとっては良いのだろうが、急いでいるときなどは、やはり困ってしまう。
だがきちんと数字を出してくれているだけありがたいともいえる。もし、こんな表記だったらどうだろう。
「○○線まで、もうちょっと」
これでは困る。ふわっとしていて戸惑ってしまう。では、これならどうだろう。
「○○線までレモン5000個分」
ビタミンドリンクじゃあるまいし、まったくイメージできないから困る。逆に、こんな感じだったら笑ってしまう。
「○○線まで、つけるかな?」
挑戦状である。「そんなイタズラ心はいいから、正確な距離を教えろ!」と怒ってしまう。それゆえに、きちんとした数字で表示してくれるのはとてもありがたいのだが、ここで疑問が湧き上がる。
この「○○線まで950m」というのは、正確にはどこまでを指しているのだろうか。ホームか、改札口か、それともホーム中央までなのか。
さらに、乗り換えるまでには階段や複雑に入り組んだ動線もたくさんある。これらの距離は「○○線まで950m」の中にきちんと反映されているのだろうか。うーん、気になる。
案内表示は不正確?
そこで、東京メトロお客様センターに直接聞いてみた。
「乗り換えまで『あと100m』などと表示されていますが、どこまでの距離を指しているのですか?」
担当者 標識のある場所から、実際にお客様がご乗車いただくホームまでの距離でございます。
–それは直線距離ということでしょうか。
担当者 はい。距離を直線で結んで出していますので、実際は階段があったりするため、移動距離は斜めになってしまったりします。したがって、実際に歩く距離は若干伸びてしまったりするとは思います。