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『この世界の片隅に』終戦時の松本穂香の迫真の長ゼリフ、戦争めぐる議論沸き起こる

文=絢友ヨシカ/ライター
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 松本穂香が主演を務める連続テレビドラマ『この世界の片隅に』(TBS系)の第8話が9月9日に放送され、平均視聴率は前回より1.1ポイントアップして10.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)だったことがわかった。第1話と並んで自己最高タイを記録し、V字回復の兆しがみえてきたなか、いよいよ次回は最終回を迎える。

 先週話で、広島の方角で大きなキノコ雲があがっているのを目的した北條すず(松本)たちは、広島に新型爆弾が投下されたことを知る。すずは、広島に物資を届けにいく人たちに家族の安否を確認してもらうようにお願いするも、混乱のなかでそれを確認することはできなかったと言われる。

 そして第8話では、畑仕事をしていたすずたちの元に、空から文章が書かれた紙が大量に降ってくる。そこには「降参しろ」という旨が綴られていた。それを知ったすずは「冗談じゃない、何が降参じゃ! バカにしくさって!」と憤慨。その後、近所の人たちと一緒に集まり、北條家で天皇の肉声が放送される玉音放送を聞くと、それは「戦争が終わった」ことの知らせであった。

 実感がないまま戦争が終わったことを理解したすずの義母・北條サン(伊藤蘭)は「はぁ、やっぱり(負けたか)……」と呆然。この事実をどう受け止めていいかわからない面々は、ガックリと肩の力が抜けるものの、どことなく安堵の表情を浮かべているようにも見えた。

 ただ、すずだけが「なんで? なんで?」と納得いかない様子で「そんな、そんな覚悟の上じゃないんかね? そうじゃろ? 最後のひとりまで戦うんじゃなかったんかね? そうじゃろ? そう言うとったじゃろ? 違うんか? 戦えるじゃろ、まだ。今じゃってここにこんだけおるのに! こんなに生きとるのに! まだ左手も両足も残っとるのに、戦えるじゃろ、まだ。そうじゃろ? だって、だって……」と悔しさを滲ませた。

 戦争で右手を失ったすずは、兄の浦野要一(大内田悠平)を戦地で亡くし、幼馴染の水原哲(村上虹郎)も奪われてしまっている。さらに妹のようにかわいがっていた義姉・黒村径子(尾野真千子)の娘である黒村晴美(稲垣来泉)も一緒に居るときに死なせてしまっており、こんなにも自分から多くのものを奪っておきながら、「戦争に負けました。はい終わりです」というには、失ったものが大きすぎたのだろう。

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