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パチプロが「ほぼ自然消滅」したパチンコ業界を支えるメイン客層

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パチンコ店の様子(「Wikipedia」より/Tischbeinahe)
カジノによってパチンコ業界が潰れる? よく聞くけど、それはないよ」


 こう言い放つのは、東京都内のパチンコ店チェーンでマネージャーを務めるA氏である。

「今のパチンコって、頭を使わなくなっているじゃないですか。もっといえば、メーカーが『頭を使わなくさせている』んですよ。たとえば、いまだにリーチがかかると台をドンドン叩く人がいますよね。おばさんに多いのですが、『叩いたらスーパーリーチに発展する』と思い込んでいるわけです。それがパチンコのメインの客層であり、メーカーのターゲットなんですよ」(A氏)

 昔のパチンコ店には“プロ”と称される常連客が必ずいた。彼らは、いわゆる“羽根モノ”や“一発台”と呼ばれる台の釘を読み、「開いた」「閉じた」をチェックして日銭を稼いでいた。しかし、今のパチンコ店には釘を見る客など、ほぼいない。毎回、機械が抽選で当たり外れを決めているという当たり前のことすらわからない客が「叩けば当たるかもしれない」と必死にドンドン叩いているわけだ。

「店にとってはありがたいですよ。昔は一癖も二癖もある客ばかりでしたが、今はそんな人いなくなりましたしね。“一発台”があった頃なんて、たとえば『スーパーコンビ』では叩けば玉がコロリと入賞、すぐ1万円コースでした。入賞後の玉の動きがゆるやかだったからですが、今の“羽根モノ”は叩くスキさえないほど、入賞後も玉の動きが速い。仮に入賞しても、2~3段階の振り分けシステムを導入しています。これでは、確率論からいっても勝つのは難しい。そのため、プロが自然消滅したんですよ」(同)

 極論をいえば、現代のパチンコで食べていくためには“爆発時期”を的確に読むしかない。同時に、相当な資金力も必要となるわけだ。しかし、そんな事情など頭になく、当たりもしないリーチに興奮しながら台を叩き、5枚や10枚の“諭吉”を投入(4円パチンコの場合)しているのが、今のパチンコ店の客層である。さらにいえば、1円パチンコは年金暮らしの高齢者の時間つぶしにもなっている。

パチンコとカジノの「大きな違い」


 一方で、カジノは「頭を使う」ギャンブルである。

「たとえば、カードゲームには相手の雰囲気や空気、表情、賭け方から持ち札を予測する“察知力”が必要です。このあたりは、同じく人間を相手にする麻雀にも共通しています。しかし、機械が相手のパチンコに、そんな能力は必要ない。悪くいえば、ハンドルを握ってボーッとしていればいいわけですから」(同)

 ギャンブルに詳しい医師も、興味深いことを教えてくれた。

「認知症防止という観点で考えれば、競馬は着順を予測する推理力、麻雀には切る牌を考える直感や感性、そして指先を使うという効能があります。カジノでも、相手のカードを読み取る能力が必要で、すでに出たカードを覚えておくカウンティングという戦術もありますよね。一方で、パチンコは機械の演出をながめているだけで、多少の興奮はするでしょうが、ボーッとテレビを見ているのと変わりません」

「頭を使うか、使わないか」という違いからも、カジノとパチンコの客層が違うことが見えてくる。

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