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渡辺陽一郎「いちばん詳しい『人気の新車』完全ガイドシリーズ」

トヨタ「アクア」7年ずっと人気の“納得の理由”…買って後悔しないための注意点

文=渡辺陽一郎/カーライフ・ジャーナリスト
トヨタ「アクア」7年ずっと人気の“納得の理由”…買って後悔しないための注意点の画像1トヨタの「アクア」(「トヨタ アクア | トヨタ自動車WEBサイト」より)

どんなクルマなのか?

 トヨタ自動車アクア」は2011年に発売されたコンパクトなハイブリッド専用車です。今では発売から7年以上を経過しますが、売れ行きは好調です。1カ月平均で1万台以上を登録しており、軽自動車を除いた小型/普通車市場では月別の販売ランキングで1位になることもあります。

 ボディが小さいので運転しやすく、ハイブリッド車なので燃費も優れています。価格が求めやすいことも特徴です。

人気を得ている理由

 全長が4050mm、全幅が1695mmのボディは(クロスオーバーを除く)、最小回転半径も4.8mに収まり、混雑した街中や狭い駐車場でも運転しやすいです。標準ボディは車両重量が1090kgと軽く、加速力は活発で、JC08モード燃費は売れ筋グレードで34.4km/Lに達します。価格は中級のSが188万6760円です。

 このように、運転のしやすさ、活発な走り、低燃費、求めやすい価格により、アクアは人気を高めました。

 また、アクアは「プリウス」などと同じくトヨタの全店(全国に約4900店舗)が扱うため、販売網も強力です。最近のクルマは安全装備の充実や環境性能の向上で価格を全般的に高めており、コンパクトで割安なアクアに乗り替えるユーザーが増えたという事情もあります。

「ハイブリッド」という価値観や満足感と、価格が200万円以内に収まる割安感の両立は、今のユーザーにとって大きなメリットです。

気になる8つのポイントチェック&星取り採点

(1)居住空間の広さとシートの座り心地

★★☆☆☆

 全高が1455mmと低めで、床と座面の間隔が不足気味です。後席に座ると膝が持ち上がり、足元空間も狭いです。

(2)荷物の積みやすさとシートアレンジ

★★☆☆☆

 天井が後方へ下降しているため、荷室容量は小さいです。後席を倒すと、広げた荷室の床に段差ができます。

(3)視界や小回り性能など運転のしやすさ

★★★★☆

 サイドウインドーの下端を持ち上げたため後方視界は不満ですが、ボディが小さくて小回り性能は良いです。

(4)加速力やカーブを曲がるときの安定性

★★★★☆

 ボディが軽いので機敏に加速します。背の低いボディによって重心も下がり、安定性も優れています。

(5)乗り心地と内装の質感などの快適性

★★☆☆☆

 乗り心地と内装の質感は、発売後に数回にわたって改善されましたが、今でも上質とはいえません。

(6)燃費性能とエコカー減税

★★★★★

 1.5Lエンジンをベースにしたハイブリッドと軽いボディの組み合わせで、燃費はとても優れています。

(7)安全装備の充実度

★★★★☆

 緊急自動ブレーキは改善を受け、車両に加えて歩行者も検知できるようになりました。

(8)価格の割安感

★★★★☆

 後席の居住性や乗り心地には不満を感じますが、走行性能や燃費のわりに価格を安く抑えています。

選ぶときに確かめたい3つのメリット

・加速力が活発で操舵感も機敏なために良く曲がり、運転が楽しく感じます。

・コンパクトで小回り性能の優れたボディにより、街中でも運転しやすいです。

・燃費性能は乗用車のトップ水準で、価格も割安なので経済的です。

後悔しないための3つの要チェックポイント

・後席は窮屈に感じられ、荷室も狭めでシートアレンジは単純です。

・時速50km以下で路面の荒れた市街地を走ると、乗り心地が硬く感じます。

・クロスオーバーは全幅の拡大で3ナンバー車になり、最小回転半径も5.4mです。

渡辺陽一郎/カーライフ・ジャーナリスト

渡辺陽一郎/カーライフ・ジャーナリスト

1961年生まれ。神奈川大学卒業。1985年に自動車雑誌を中心に扱うアポロ出版株式会社に入社。その後、同社で複数の自動車雑誌やアウトドア雑誌を手掛け、1989年に自動車購入ガイド誌「月刊くるま選び」の編集長に。1997年にはアポロ出版株式会社の取締役も兼任。2001年6月に40歳を迎え、同月に「カーライフジャーナリスト」の肩書でフリーランスに転向。

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