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大崎孝徳「なにが正しいのやら?」

創業110年・味の素、超高収益の強さの源泉…社内の反対押し切り絶え間ない商品改善

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味の素本社(「Wikipedia」より)

 日本経済新聞の人気連載「私の履歴書」(2019年3月)で、味の素の会長である伊藤雅俊氏の半生が綴られていた。

 通常、強力なロングセラーブランドを抱える企業は、販売促進や新製品開発などに積極的に取り組まず、保守的な経営に注力する場合が多い。しかし、伊藤会長の連載を拝見し、味の素は強力な商品を持ちながらも、新製品の開発、新規事業への参入、絶え間ない商品のリニューアル、プロモーションに貪欲に取り組んできた会社であることがよくわかった。

 経営の神様と呼ばれるドラッカーは著書『マネジメント』の中で「企業がなすべきことはマーケティングとイノベーション」と語っているが、味の素の行動はまさにこの言葉を具現化したものであると感じた。

味の素とはどういう企業か?

 1908年、東京帝国大学教授であった池田菊苗氏が、昆布だしの味成分がグルタミン酸というアミノ酸の一種であることを発見し、この味を「うま味」と命名した。その後、グルタミン酸を原料としたうま味調味料の製造方法を発明し、創業者の二代目である鈴木三郎助氏が事業化させ、商品としての「味の素」が誕生している。

 同社は2017年度において、売上高は1兆円を越え、事業利益は約1000億円、従業員数は3.5万人に迫っている。

 商品群に注目すると、日本食品、海外食品、ライフサポート、ヘルスケアという大きく4つの柱があり、食品という枠を超え、医療品分野へも進出していることがわかる。

 また地域別売上高に注目すると、日本の割合は半分にも満たず、アジア、米州、欧州においても大きな売り上げを得ている。とりわけ、アジア地域においては高い利益率となっている。

味の素におけるマーケティングとイノベーション

 伊藤会長の「私の履歴書」は、味の素のマーケティングとイノベーションを理解するうえで大変興味深いものであった。

 まず、新入社員時代、味の素における最初の仕事が倉庫の片隅で飼っている数十羽のカナリアの世話だったという話には驚かされた。当時、キャンペーンの景品で小鳥をプレゼントしていたとのことで、日本企業がそんなことをしていた時代があったのかと信じられなかった。世の中は、時代により変わるものだとつくづく感じた。

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