新型コロナウイルスの影響により、飲食店のテイクアウト需要が高まっているなか、「丸亀製麺」が4月13日からテイクアウトメニュー「丸亀うどん弁当」シリーズの販売を開始した。「丸亀製麺」では天ぷらのテイクアウトは昔から可能だったが、2020年5月27日から、うどん、いなり、トッピングなどのテイクアウト販売も行っている。
そして今年4月、新たな試みとして定番のおかず類と、数種類の天ぷらやお肉が、うどんとセットになっている『丸亀うどん弁当』シリーズが販売されたというわけだ。
弁当の種類は全部で4種類。販売が開始されてから、“普通にうどんやサイドメニューを購入するよりもコスパがいい!”と好意的な声が続々とあがっているが、“弁当の場合だと自分で好きな天ぷらが選べない……”といったやや否定的な声も散見された。
そこで、実際に筆者が「丸亀うどん弁当」を4種類全て購入し、実食したうえで忌憚なくメリット・デメリットを報告したい(本稿は5月に行った取材に基づくものです)。
コスパの良さに思わず感動!
最初にご紹介するのは「2種の天ぷらと定番おかずのうどん弁当」。価格は税込390円。「丸亀うどん弁当」の4種類とも、うどんの麺の上には、天ぷらやおかずが、フィルムの上からではなくそのまま乗せられていた。麺の横には、うどんの汁を詰めたビニール袋が直置きされている。
まず、肝心のうどんは「冷ぶっかけうどん並」。ちなみに、うどんは4種類の弁当すべてに「冷ぶっかけうどん並」が使用されている。上に乗っている天ぷらは「野菜バラ天」「ちくわ磯辺天」の2種類。薬味の他に「きんぴらごぼう」「玉子焼き」が天ぷらとともに乗せられていた。このボリュームで税込390円は驚きのリーズナブルさ。
次にご紹介するのは「3種の天ぷらと定番おかずのうどん弁当」。価格は税込490円。
弁当の中には、税込390円の「2種の天ぷらと定番おかずのうどん弁当」に入っていた天ぷらの他に、容器の端から端まで届きそうなくらいの大きな「えび天」が入っており、かなり食べごたえがありそうな印象。
3つ目にご紹介するのは「4種の天ぷらと定番おかずのうどん弁当」。価格は税込620円(現在は販売終了)。
「3種の天ぷらと定番おかずのうどん弁当」に入っていた内容にプラスして、「鶏もも天」が2つも入っている。この「鶏もも天」、1つずつがなり大きく、お皿に移す際、重量感を感じられた。4種のうどん弁当のなかで最もボリュームがあるため、食欲旺盛な若手ビジネスパーソンの方々などにうってつけだろう。
うどん弁当最後の商品が「2種の天ぷらと定番おかずの肉うどん弁当」。価格は税込650円(現在は販売終了)。
弁当の内容は、「2種の天ぷらと定番おかずのうどん弁当」の内容にプラスして、別の容器に「肉うどんの肉」が入っていた。この弁当よりも30円安い「3種の天ぷらと定番おかずのうどん弁当」とボリュームの観点から比較すると、「3種の天ぷらと定番おかずのうどん弁当」のほうが天ぷらの数も多いため重量感もある。
ただ、やはり“天ぷらも肉もどっちも食べたい!”という欲張りな方には、この「2種の天ぷらと定番おかずの肉うどん弁当」が最適解だろう。
味もコスパも最高だが……唯一の欠点とは?
さっそく4種類とも試食してみたところ、まずうどんの麺が、テイクアウトであるのにもかかわらずコシがあってとても美味しかった。税込390円の「2種の天ぷらと定番おかずのうどん弁当」に関しては、コンビニで販売されているうどんよりも価格が安いが、麺のクオリティはやはり「丸亀製麺」の自家製麺が一枚も二枚も上手といった印象だ。
次に、うどんの上に豪快に乗せられた天ぷらは、店頭で買ってから多少時間が経っていたものの、サクサク感は健在。
クシャクシャにしたアルミホイルの上に天ぷらを置き、500Wオーブントースターで5分ほど温めるとさらにサクサクが増し、さらに美味しくなると公式ホームページで紹介されているため、ご自宅で食べる方はぜひ試していただきたい。
また、「丸亀うどん弁当」に対する口コミに、“好きな天ぷらを選んで食べられたらなあ………”という声も見られたが、その場合は、追加で天ぷらのみをテイクアウトすることもできるのでおすすめだ。
「丸亀製麺」では「丸亀うどん弁当」に入っていた天ぷらの他に、「かしわ天」や「いか天」「かぼちゃ天」など多種多様な天ぷらが揃っている。自分の好みに合った天ぷらと一緒に食べれば、満足度も高まるはず。
さて、うどんの麺も文句なしに美味しいし、「えび天」や「鶏もも天」も大ぶりで食事を堪能できた。だが、オフィスでこれらを食べる際にきっと困るであろうポイントも見つかったので伝えておきたい。
それは、うどんの汁が入ったビニール袋の口が、かなりきつく結ばれていたことだ。汁の液漏れ防止のためだということは重々承知のうえなのだが、それにしてもきつすぎた。最初手で結び目を解こうとしたのだが固すぎたため出来ず、普通のハサミで切るのもうどんの汁がついてしまうだろうと気が引けたため、今回は調理用バサミを使用した。
もし会社のデスクの上で、手でこの袋を開けようとした場合かなり苦労するのではないだろうか。ハサミを使わないと汁が飛び散る恐れもあるが、かといってオフィスのハサミで切るのも不衛生に感じてしまう。この汁を入れる袋をもう少し改善すれば、さらに顧客満足度も高くなるはずだ。
とはいえ、値段や味のクオリティに関しては、非の打ち所がない。今後のオフィスでのランチや、仕事後のお手軽夕食の選択肢として入れてもいいだろう。
(文=海老エリカ/A4studio)