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元極道が語る「拳銃を突きつけられる」という極限でも冷静でいられる方法

文=沖田臥竜/作家

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 ここ一番のときでも緊張しない方法を知りたい――。

 こんな質問が寄せられたが、そんな方法があるならば、自分が知りたいものだ。仮に大事な場面で緊張しないというものがいるならば、それは何も考えていないただのバカ、または正常な感情を持ち合わせない人格異常者である(笑)。

 誰だって大事な場面では、大なり小なり緊張はするものだ。緊張しないコツを会得しようと努力するよりも、緊張をどう感じられるか、自分の中でどう味わい、消化するかをマスターしたほうがよいのではないか。要するに、緊張感を客観的に楽しめるように慣れてしまうのだ。負のエネルギーにするのではなく、自らの原動力に変換させてしまうのである。

 緊張が負に作用してしまうと、筋肉は強ばり、吐き気すらもよおす状態に陥ってしまう人もいるだろう。そんな状態でよい結果を残すのはまず無理だ。持っている力を100%発揮することはできない。一方で、緊張感を原動力に変換できればどうなるか。時に自分の持っている力さえも超えて見せることができるのだ。

 では、そうしたコンディションにするにはどうすればいいか。自分の場合は意外にシンプルである。

 むろん、すべてのケースに当てはまるわけではないが、だいたいはその場に自分自身を置き去り、客観視しながら、こう思うのだ。

 どうせオレなんて、たいしたことはない。ここまで来ただけでも十分だ。誰もオレに期待なんかしていない。オレはオレでここまでやってきた。辛いことも苦しいことも乗り越えてきた。だったらせめて、この状況を、緊張感を楽しもう。振り返った時に、あの時にこうしたらよかったと後悔だけはしないようにしてやろう。

 そう他人事のように言い聞かせるのだ。だが、これには鍛錬は必要だ。緊張すればするほど、全神経を集中させて、感覚を研ぎ澄ませ、状況を達観する。極端な話、命を狙われ、銃口を額につけられたとしてもだ。

 普通に生きてきて、そんな場面に直面することはまずないだろう。だったら、それすらも人生の経験として、楽しんでしまうのだ。生き残れたらラッキーくらいに考えながらも、気持ちを楽にして、逃げる隙がないか、活路がないかを見渡す。そうすれば、案外生き延びることはできるものだ。それに、必要以上の悪態をさらす結果にだけはならない。

 人間に限らず、この世に生を受けた以上、いつかは死ぬ。どんな状態になっても、最悪は死ぬだけだ。そう思えば、スッと楽になりはしないか。そう思えるようになるには鍛錬が必要かもしれないが、ただ、それは絶対的な真理だ。死ぬことを恐れることが、生きる上でのさまざまな不安が生むのである。

 緊張状態とは、大きく分ければ、ふた通りしかない。突然、襲来してくるものか、前々から、その時が来ることがわかった上でのものだ。

 前者に対しては、とにかくゆっくりと呼吸を整えて、緊張の向こう側と対峙すればよい。緊張は向き合う相手ではない。緊張を生み出しているのは、他者ではない。己の脳だ。相手が緊張の呪文を唱えているわけではないのだ。緊張の向こう側にこそ、本来の目的がある。瞬時に脳内が緊張に支配されても、向かい合った相手、もしくは目の前で起きている出来事に対応しながら、冷静に脳内を整え、どうすればこの状況を楽しむことができるのか、本来なら考えもしなかった思考で手繰り寄せるのである。思考が変われば、手法や術は必ず変化する。結果は必ずしも変わらないかもしれないが、確実にチャンスは生まれるのだ。

 次に後者の場合。この日に緊張しますよ~と日時が決まっている場合は、簡単である。誰にだってできる努力を誰も真似できないくらい、ギリギリまで行えばよいのだ。あとは怖じけずくことはない。その努力を信じて、当日は緊張を思う存分楽しめばよい。

 すべては考え方ひとつなのだ。「死ぬこと以外はかすり傷」という言葉があるが、さらなる高見には「どうせ最悪、死ぬだけだ」という世界がある。

 だからと言って、案ずるな。なかなか人間は死なないようにできている。緊張感を味わうことが楽しみになれば、これまで見ていた同じ景色もまた違って見えてくるのではないか。

 武運を祈る。

(文=沖田臥竜/作家)

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沖田臥竜/作家

沖田臥竜/作家

作家。2014年、アウトローだった自らの経験をもとに物書きとして活動を始め、小説やノンフィクションなど多数の作品を発表。小説『ムショぼけ』(小学館)や小説『インフォーマ』(サイゾー文芸部)はドラマ化もされ話題に。最新刊は『インフォーマ2 ヒット・アンド・アウェイ』(同)。調査やコンサルティングを行う企業の経営者の顔を持つ。

Twitter:@pinlkiai

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