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NHK、ポスト桑子&和久田は?慶大出身の看板アナ候補3名

文=上杉純也/フリーライター
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NHK、ポスト桑子&和久田は?
「NHKアナウンス室」より

 今年4月の番組改編で、全174人のアナウンサーのうち101人が配置換えという大規模な異動を行ったNHK。そのなかでも注目を集めたのが、桑子真帆アナ(34)&和久田麻由子アナ(33)という2人のエース女子アナだ。桑子アナは平日夜の報道番組『クローズアップ現代』に、ほぼ専念する形になり、かたや和久田アナは妊娠・出産でしばらく第一線から退くことになった。

 つまり、状況的には“ポスト桑子&ポスト和久田”の育成が急務なのである。そこで今回は、春改編から約2カ月、じっくりと東京アナウンス室に所属する女子アナ陣を観察。そこから“ポスト桑子&ポスト和久田”の期待をかけたい3人の女子アナをピックアップしてみた。彼女たちの経歴や人となり、その魅力を紹介していこう。

副島萌生アナ

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 最初に紹介するのは、週末夜の『サタデースポーツ』『サンデースポーツ』から朝の情報・報道番組『NHKニュースおはよう日本』に移った副島萌生アナである。

 彼女は1991年12月28日生まれの30歳。青森県で生まれ、慶應義塾大学を卒業後の2015年4月に入局し、初任地は大分放送局だった。この春までNHKを代表する女性スポーツキャスターだった副島アナらしく、そこで早くもスポーツ番組と関わっている。

 16年の第98回全国高等学校野球選手権大会の大分県大会の準決勝「大分高校対臼杵高校」戦のラジオ実況を担当したのだ。続く甲子園でも連日のように暑いスタンドから丁寧なアルプスリポートをこなす姿が実に印象的であった。また、16年の11月下旬から12月上旬まで、代打出演ながら『おはよう日本』のスポーツコーナーを任されたこともある。

 その後、17年4月に名古屋放送局へと異動し、東海3県で放送される『NHKニュースおはよう東海』のキャスターなどを担当。わずか1年の名古屋勤務ののち、18年4月に東京アナウンス室に配属となったのである。

 入局4年目での東京進出は和久田アナと同じで、いわば“異例”の人事なのだ。そして担当することになったのが、前述した週末夜の看板スポーツ番組だったのだ。特に『サタデースポーツ』では、番組史上初となる女性単独でのキャスターに起用されたほど。この両エピソードから、副島アナに対するNHKの期待の高さがわかろうというものだ。このままスポーツの道を極めるのかと思ったが、4年間担当したスポーツ畑を卒業し、ついに報道へと進出したというワケである。

 そんな副島アナの魅力の一つに、目鼻立ちのはっきりとしたキレイ系のルックスが挙げられる。いわゆる“和風美人顔”で、明るくまぶしい笑顔も魅力的だ。何より朝の番組を担当する上で重要な“健康的で爽やかな雰囲気”が身体全体から漂っている。

 加えて、アナウンス能力も抜群。少し高めのハイトーンボイスが、はつらつとしていて実に耳に心地よいのだ。それもそのハズで、彼女は高校時代に放送部に所属し、2年時に「第55回NHK杯全国高校放送コンテスト・アナウンス部門」に出場。そこで優良賞に輝いているのである。この実績が評価されたのだろう。09年3月には第81回選抜高校野球の開会式と閉会式の司会という大役を任されている。要は学生時代からすでにアナウンサーとしての下地ができていたということなのだ。

 そんな副島アナだが、『おはよう日本』では6時台・7時台のサブキャスターを務めている。まずは脇の立場からスタートし、ニュース番組のイロハを身体に叩き込む感じなのだろう。いずれにせよ、近い将来に報道系番組のメインを張るハズだ。

山内泉アナ

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 次は現在、平日夜の看板報道番組『ニュースウオッチ9』のメインキャスターを務めている山内泉アナだ。まさに和久田アナの後を継ぐ形となったが、この3月までは『おはよう日本』の平日5時台のキャスターを森下絵理香アナ(30)と隔週交代で担当していたから、大抜擢である。

 山内アナは愛知県生まれの東京都育ち。慶應義塾大学経済学部を卒業後、17年4月に入局し、初任地の金沢放送局を経て、昨年春に東京アナウンス室へ異動してきた。金沢時代の1年目は7月から19時前のラジオのニュース・気象情報を担当。また『第99回全国高等学校野球選手権石川大会』の準々決勝と準決勝でラジオ実況デビューも果たしている。

 19年4月からは平日夕方の情報番組『かがのとイブニング』のキャスターに就任。同年7月31日~8月2日までは『あさイチ』の代理リポーターを、同じく11月5〜8日と20年9月14〜18日には『おはよう日本』の5・6時台の代理キャスターを務めている。

 さらに、東京進出後の21年には東京オリンピックの期間中、『おはよう日本』の平日6・7時台のメインキャスターを担当したこともある。当時、メインだった桑子アナがオリンピック関連番組に専念していたからだ。

 着実に実績を重ねてきた感のある山内アナだが、特徴としては実年齢以上に大人びている点が挙げられる。生年月日は不明だが、17年入局なので今年で28歳くらいと推察される。前述した19年11月の『おはよう日本』出演時には男性メインキャスターの高瀬耕造アナ(46)から「本当に入局3年目?」とツッコまれていたほどの落ち着きぶりだったのだ。

 清楚な美貌でどことなくエキゾチックな雰囲気を漂わせているせいか、大学2年のときには学園祭で『Keio Collection』というファッションショーに出演したという過去も持っている。知的なイメージが強いのである。だからこそニュース・報道番組にはまさに適任といえるだろう。

 その一方で「ハロー! プロジェクト」が大好きなことを公言しており、テレビ情報誌『NHKウィークリーステラ』での「ディープな趣味は?」という質問に対して、「旅先にもライブDVDを持っていく。公式配信も欠かしません!」と答えているほど。素顔はお茶目なのである。番組で普段ニュースを読むときの語り口は落ち着いていて上品そのもので、表情もキリッとした感じのイメージが強いが、明るい話題になったときにみせる笑顔とのギャップが最大の魅力だといえよう。

赤木野々花アナ

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 3人目は赤木野々花アナだ。4月から始まった土曜夜の新番組『サタデーウオッチ9』キャスターを務めているが、赤木アナといえば、火曜夜の『うたコン』や不定期特番の『日本最強の城スペシャル』シリーズなどの司会が思い浮かぶ。要は情報バラエティのイメージが強い。

 赤木アナは1990年8月8日生まれの31歳で岡山県出身。慶應義塾大学総合政策学部を卒業後、2013年4月に入局した。初任地は徳島放送局で『とくしまニュース845』などを担当。主に県内のニュース・中継リポートを精力的にこなすこととなる。さらに15年春には大阪放送局に異動。そこでも夕方のニュースワイド『ニュースほっと関西』メインで担当するなど、当初は報道畑での活躍が目立っていた。

 そんな彼女が東京進出を果たしたのは17年4月。すると『おはよう日本』の平日5時台のキャスターを任される。いわばNHKの“早朝の顔”となったワケだが、同番組は1年だけの担当だったため、その存在は、お茶の間にあまり浸透しなかった。

 だが、この春まで5年間にわたって放送されていたネーミングバラエティ『日本人のおなまえ』で、一気に赤木アナの名前が注目されることになる。フリーアナウンサーの古舘伊知郎とともに司会を担当し、その仕切りぶりがとにかく面白かったからだ。

 同番組は、日本人の名字を筆頭に、さまざまな“モノの名前”の由来などを紹介し、その歴史を掘り下げる教養バラエティ。赤木アナと一緒に司会進行する古舘アナは“実況の達人”“しゃべりの天才”との異名を持つだけに、他の出演者を交えてのフリートークで大盛り上がりすることが多々あり、気づけば“段取り”という言葉が無縁の空間になってしまうこともあった。

 そこで赤木アナの出番である。話の本筋から脱線しかかったと感じたら、すかさず軌道修正を図るべく、トークに割って入る瞬間を見定める。そして盛り上がっている輪の中に入らず、ここぞという場面でフリップを出したりして、見事なまでに会話を“ぶった切る”のだ。結果、古舘ら他の出演者からクレームの嵐が飛び交い、場が新たな笑いで“オチていた”のである。

 そして実は、この番組での経験が新番組『サタデーウオッチ9』に生かされている。同番組は報道番組であるものの、いわゆるストレートニュースではなく、一つのトピックを深く掘り下げ、専門家が解説する場面が多いため、赤木アナは基本的に“聞き役”に徹している。そしてタイミングをみて質問したりゲストに話を振ったりして番組を回しているワケだ。その進行ぶりは安定感抜群。決して派手ではないが、堅実な仕事ぶりが赤木アナの特徴で、好感度大なのである。

 以上の3人がNHKの“次期エース”最有力候補とみている。今後、要チェックしてほしい。

上杉純也/フリーライター

上杉純也/フリーライター

出版社、編集プロダクション勤務を経てフリーのライター兼編集者に。ドラマ、女優、アイドル、映画、バラエティ、野球など主にエンタメ系のジャンルを手掛ける。主な著作に『テレビドラマの仕事人たち』(KKベストセラーズ・共著)、『甲子園あるある(春のセンバツ編)』(オークラ出版)、『甲子園決勝 因縁の名勝負20』(トランスワールドジャパン株式会社)などがある。

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