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埼玉県「蕨駅」がコスパ最強?東京駅30分以内で安く住むなら足立区&江戸川区も

構成=長井雄一朗/ライター
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蕨駅西口(「Wikipedia」より)
蕨駅西口(「Wikipedia」より)

 東京の中心ともいえる東京駅に、ビルとして高さ日本一の約390mを誇る「TorchTower(トーチタワー)」の建設が予定されている。その東京駅へ電車で30分以内でありながら、家賃の安い駅はどこだろうか。リクルートが運営するニュースサイト「SUUMOジャーナル」(https://suumo.jp/journal/2022/06/30/187958/)はシングル向け賃貸物件(10~40㎡未満、ワンルーム・1K・1DK)を対象に、東京駅から電車で30分以内の家賃相場が安い駅ランキングを発表した。その内容について、「SUUMO」副編集長の笠松美香氏に話を聞いた。

最安値は埼玉で唯一ランクインの蕨駅

――ランキングの概要について、教えてください。

笠松美香氏(以下、笠松) それはこちらになります(順位/駅名/家賃相場/沿線名/駅の所在地/東京駅までの所要時間<乗り換え時間を含む>/乗り換え回数)。

1位 蕨 6.00万円(JR京浜東北線/埼玉県蕨市/29分/1回)
2位 一之江 6.18万円(都営新宿線/東京都江戸川区/27分/1回)
3位 南船橋 6.20万円(JR京葉線など/千葉県船橋市/30分/0回)
4位 津田沼 6.35万円(JR総武線/千葉県習志野市/30分/0回)
5位 竹ノ塚 6.45万円(東武伊勢崎線/東京都足立区/30分/2回)
6位 堀切菖蒲園 6.50万円(京成本線/東京都葛飾区/28分/1回)
6位 小菅 6.50万円(東武伊勢崎線/東京都足立区/25分/1回)
6位 新子安 6.50万円(JR京浜東北線/神奈川県横浜市/30分/1回)
6位 瑞江 6.50万円(都営新宿線/東京都江戸川区/30分/1回)
6位 船堀 6.50万円(都営新宿線/東京都江戸川区/25分/1回)
11位 小岩 6.55万円(JR総武線/東京都江戸川区/19分/1回)

――上位5駅はどんな場所なのでしょうか。

笠松 1位の「蕨駅」がある埼玉県蕨市は全国で一番面積が小さな市ですが、40以上の医療機関や保育園、児童館、商業施設などがコンパクトに集まっており、駅周辺を中心に駅前広場や商業施設、公共複合施設の整備などの再開発も進められるなど、住みやすさには定評があります。また、クルド人の在住者が多く、彼らによるお祭りなども盛んで、エスニックな食事を楽しめる街ともいえます。JR京浜東北線は首都交通網の大動脈のひとつであり、蕨駅から東京駅へ乗り換えなしで行くことも可能です。

 2位の「一之江駅」は、江戸川区内の川に囲まれた中洲のようなエリアにあります。同じ都営新宿線の瑞江駅や船堀駅も上位にランクインしており、同路線の江戸川区内の駅は“穴場駅”といえるでしょう。

 3位の「南船橋駅」はJR京葉線の快速停車駅です。スウェーデン発の人気家具店「IKEA」の日本1号店「IKEA Tokyo-Bay」や大型商業施設「ららぽーとTOKYO-BAY」のほか、深夜まで営業しているスーパーなどもあり、必要なものは何でも揃う便利さが魅力です。ただし、駅から徒歩10分圏内の賃貸物件が少ないのが欠点といえるでしょう。

 4位の「津田沼駅」がある習志野市は千葉県の中でも先行して発展した街で、市川市や船橋市と並んで存在感の高い地域です。近年、再開発が進展し、商業施設が次々とオープンしています。駅周辺にはペデストリアンデッキやタワーマンションにつながるデッキが整備されています。「SUUMO住みたい街ランキング」での千葉県民による投票では1位が船橋駅、2位が津田沼駅で、千葉県民にとっても人気が高い街です。津田沼駅は東京の東側と比較しても商業施設が多く、利便性が高い点が特徴です。

 5位の「竹ノ塚駅」は、古くからの住民も多く、飾らない街として知られています。駅周辺には商業施設や住宅地があり、利便性は悪くありません。かつては東西の移動が難しい駅でしたが、今年3月に鉄道高架化工事が進んだことで「開かずの踏切」が解消しました。また、足立区の再開発強化エリアにも入っているため、これからさらに利便性が高まるでしょう。

――今回のランキングには、千葉県、足立区、江戸川区の駅が多く入っていますね。

笠松 これは、東京駅が東京23区の東側に位置しているからでしょう。城東地区の足立区には、つくばエクスプレスや都営日暮里・舎人ライナーなどが通っており、都心へのアクセスが便利な地域です。両沿線の周辺には賃貸住宅が多く建設されているため、新住民が増えている印象です。一方で、賃貸も分譲も価格面では割安感があるため、さらに居住者が増えるという好循環が生み出され、利便性やコスパの面で高い評価を受けています。また、シティープロモーションに力を入れている足立区は大学の誘致にも注力しており、現在6大学(放送大学、東京藝術大学、東京未来大学、帝京科学大学、東京電機大学、文教大学)のキャンパスがあり、約1万7000人の学生が在籍しています。

 一方の江戸川区は、JR総武線、JR京葉線、東京メトロ東西線、都営新宿線、京成電鉄が走り、やはり交通面での利便性が高い地域です。東京23区は2023年度から所得制限を設けず高校生まで医療費が無料になるなど医療支援を強化しており、もともと子育て世代の人気が高いのですが、江戸川区は独自の子育て支援も展開しています。また、足立区と同様に賃貸も分譲も割安なため、住み替える方が多いです。

長井雄一朗/ライター

長井雄一朗/ライター

建設専門紙の記者などを経てフリーライターに。建設関連の事件・ビジネス関係で執筆中。

Twitter:@asianotabito

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