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絶望のソニー、その惨状 平井社長への不信充満、穴だらけの成長戦略に酷評相次ぐ

文=田沢良彦/経済ジャーナリスト
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 そもそも、成長領域に位置付けた3事業も、本質的には消費者向け事業と変わらない。デバイスの大半は、デジタルカメラやスマホ向けの画像センサ。デジカメ・スマホ市場は成熟しているので、デバイスがいつまで成長できるかわからない。車載向け、医療機器向けなど事業者向け画像センサに強いわけではない。ゲームや映画も消費者向けのエンタメ事業なので、水ものゆえにヒットするかどうかは予測が難しい。前出アナリストは、「成長シナリオを描いた3事業は、いずれも『やってみなければわからない』危うさがつきまとう」とため息をつく。

 ソニーは14年度までの5年間に4回も最終赤字に転落するなど、業績低迷が続いた。その間も業績の下方修正を繰り返し、株式市場の信頼を失っている。4月30日に発表した15年3月期連結決算も、純損益は1260億円の赤字。「平井氏は就任以来、実質的に建設的な成果は何も出していない」(証券アナリスト)と厳しい評価も広がる中、社外では株主との溝、社内では社員との溝が深まり、求心力の低下が懸念される。

 ソニーが「リストラ終了宣言」を出すのは、まだ早すぎるようだ。
(文=田沢良彦/経済ジャーナリスト)

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