消費者が企業活動に抱く疑問を考察するサイト ビジネスジャーナル ⁄ Business Journal
ナデラ氏はマイクロソフトのCEOに就任する前は、サンジェイ・メイロトラ氏がCEOを務めるフラッシュメモリーメーカー、サンディスクでクラウド部門を率いていた。フィンランドの携帯電話メーカー、ノキアのラジーブ・スリCEO、半導体受託製造のグローバルファウンドリーズのサンジェイ・ジャCEO、コンピューターソフト開発のアドビシステムズのシャンタヌ・ナラヤンCEOなど、インド人CEOがIT業界を席巻している。
高度な理数系教育
なぜインド人のCEOがIT分野で増えているのか。それは、インドが生み出す理工系の人材がIT企業の成長に欠かせないからだ。インドは世界屈指のIT立国だ。初代ネール首相の肝いりで設立され、グーグルのピチャイ氏も学んだインド工科大学の教育水準は、米マサチューセッツ工科大学(MIT)など欧米の有名大学をしのぐという見方があるほどだ。
優秀な理数脳を生み出すインド式教育がIT立国を足元で支えている。幼稚園で九九、就学年齢から3ケタの掛け算を教える。インドでは数学の基本を公教育で徹底的にたたき込む。さらにIT教育に力を入れていることも強みで、幼稚園の年長組からITの授業を始める。
そんな理数系教育の頂点をなすのが、インド工科大学だ。インドでは優秀であればあるほど海外へ留学して、そこで就職する。IITの卒業生は、インド企業より有力なグローバル企業に就職して、海外で活躍する。経済産業省の推計では、専門性が高くプロジェクトを統率できる高度IT人材はインドに302万人いる。これは日本の4倍以上だという。「日経ビジネス」(日経BP社/9月28日号)によれば、インドのエリート学生に年収1000万円以上を提示する企業も珍しくないという。
(文=編集部)
Business news pick up
RANKING
11:30更新関連記事
2024.11.23 12:00
2024.11.23 06:00
2024.11.23 05:55
2024.11.22 17:00