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軽減税率対象の新聞、消費増税便乗で“こっそり値上げ”の不可解な論理

文=編集部
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「gettyimages」より

 1日から消費税が10パーセントになった。テイクアウトか、イートインかでコンビニエンスストアのレジが大混乱する中、ひっそりと値上げされていたものがある。本来、軽減税率が適用されているはずの新聞各紙だ。実は新聞各社は、10月の消費税増税を視野に2年ほど前から着々と購読料の値上げを実施してきていたのだ。軽減税率の適用になるのは月極定期購読の場合のみだ。駅売りやコンビニで1部だけ買う場合は軽減税率の適用外になる。今回は月極購読料を値上げした社を調べてみた。

ステルス値上げした新聞社

 17年から今年10月1日までに購読料の値上げを実施した新聞社を調べた結果は以下の通りだ。

2017年

4月 静岡新聞 

11月 日本経済新聞、岩手日報

2018年

5月  千葉日報

2019年

1月  読売新聞、岩手日日新聞

2月 茨城新聞、山陰中央日報

3月 佐賀新聞、愛媛新聞、下野新聞、上毛新聞、福島民報、福島民友

4月 秋田魁新報、東京新聞、日刊県民福井、山梨日日新聞、宮崎日日新聞、島根日日新聞

5月 四国新聞、西日本新聞、南日本新聞

6月 河北新報・同夕刊

7月 北日本新聞、福井新聞

8月 信濃毎日新聞・同夕刊

※夕刊紙以外はいずれも朝刊。夕刊は価格変更がない場合は無表記

 20~30代の若年層の「新聞」離れに伴う部数減、広告収入の減少などで新聞業界は厳しい状況だ。そこに商品である新聞を製作するために必要な紙代、インク代の値上げや、世界的な原油価格上昇に伴う輸送費の高騰もある。ランニングコストがかさみ経営が厳しいため、軽減税率の恩恵を受けてもなお、値上げが必要なのかもしれない。

BusinessJournal編集部

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