消費者が企業活動に抱く疑問を考察するサイト ビジネスジャーナル ⁄ Business Journal
アトピー性皮膚炎に関する情報提供を行っているように見せつつも、実際には「原因はタンパク質と菌の反応」「対症療法ではなく、原因をなくすことが必要」「原因をなくしたい場合は○○が有効」などという論理展開により、自社製品購入へと誘導する手法。特集記事の最後部に「○○をもっと知りたい方はこちらから」というリンクが存在し、当該クリックからネット検索で特定のキーワードを検索させ、上位表示されている自社販売サイトに直接的に誘導している。これ自体が広告表示とみなされ、薬事法に抵触。2014年、エーイーエム社製「強命水『活』」が薬事法違反と認定され、逮捕者が出た。
(3)「医薬品等適正広告基準」に抵触する表現
・「アトピー」を連想させるサイト名表記
「アンケートや実験データの提示」「体験談での効能標榜」
当局の責任
薬事法では、「私も使っています」などの使用者の経験談、愛用者の感謝状、感謝の言葉等の例示などは、「客観的裏付けとはなりえず、かえって消費者に対し医薬品等の効能効果等又は安全性について誤解を与えるおそれがあるので行わないこと」と定められており、違法である。しかし実際、消費者はそのような広告を日々多く目にしている。本来違法広告を監督指導すべき各都道府県や市区の薬務課が見逃してしまっているためだ。
自治体が本来のやるべき仕事をせず、善良なメーカーがアンフェアな競争に負けてしまい、アトピーや健康状態に課題を抱えている人々が効果のない化粧品や健康食品を買わされるという事態が放置されているのだ。それによって、善良なメーカーまでもひとくくりに化粧品や健康食品の通販業界全体のイメージが悪くなってしまうという悪循環は看過されるべきではない。
筆者は本記事を執筆する1年以上も前から、違法表示を行っている事業者を管轄する地域の薬務課など、規制当局に対して通告を行い、指導を依頼してきた。その結果として、違法性があまり見られないレベルまで適正に修正がなされた業者もある一方で、まったく意に介さず、引き続き違法表示を継続している業者も存在する。
こうした違法業者の取り締まりがどれだけ進むのかは、自治体の姿勢が大きく影響してくる。
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