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特に、厚遇でスカウトされたエリートは、その期待に応えなくてはならないというプレッシャーを感じる。その結果、相手企業の実力、中身を精査しないうちに手を出してしまう恐れがある。いわゆる、高値つかみにつながる。最悪の場合、M&A後に減損損失を強いられるようになる。
この点、日本電産では永守氏という創業者がお目付け役になっている。もし、パナソニックがM&A戦略において日本電産を真似ているとしたら、エリートである津賀社長が、エリートの新役員をどう操るかが重要なポイントとなる。
「真似した電器」の本領を発揮するとすれば、どのような改善した戦略を打ち出し、企業価値を上げていくかが見ものである。
(文=長田貴仁/岡山商科大学教授<経営学部長>、神戸大学経済経営研究所リサーチフェロー)
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