消費者が企業活動に抱く疑問を考察するサイト ビジネスジャーナル ⁄ Business Journal
NEW
2023.07.07 10:24
2015.12.17 00:10
高橋潤一郎「電機業界の深層から学ぶビジネス戦略」
あの超優良・成長企業、なぜ突然の破綻?中国進出や粉飾がアダ…偽装の代償
グラス・ワン・テクノロジー
今年2月に事業閉鎖、その後破産した液晶タッチパネル加工メーカー、グラス・ワン・テクノロジーの倒産もやはり偽装が原因である。こちらは同社のオーナーとして会社に乗り込んだ個人による粉飾、利益着服による行き詰まりで、個人の犯罪が企業に影響を及ぼしたケースである。
特にこのケースで象徴的だったのは、グラス・ワン・テクノロジーが株式を持っていた電源メーカーのユタカ電機製作所や業務用厨房機器メーカーのマッハ機器にまで影響が及んだことだろう。特にユタカ電機製作所は極めて経営は安定的だったが、グラス・ワン・テクノロジーが親会社だったために、民事再生に追い込まれた。もともと企業体質は良好だっただけに、すぐに大手電子部品メーカー、ニチコンが支援して再出発が決まったが、グラス・ワン・テクノロジーが親会社でさえなければ何事もなかったはずである。
偽装の代償はそれぞれだが、やはりいずれも小さくはない。
東芝やVWのリカバリーをこれからも注視したいが、まだ顕在化していないだけの偽装は必ず至るところにあるはずで、それらの発覚にも目が離せない。
(文=高橋潤一郎/クリアリーフ総研代表取締役)
Business news pick up
RANKING
23:30更新関連記事
2024.11.21 18:05
2024.11.21 18:00
2024.11.20 22:21
2024.11.20 20:41