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2023.07.08 01:23
2015.12.24 00:05
ルディー和子「マーケティングの深層と真相」
キティを「殺した」サンリオの失敗、肉まんでも登場 ミッキー長寿のディズニーとの差
ブランドに価値があるとしたら、そしてその価値を守りながら売り上げを伸ばすとしたら、それ以外に最適な方法があるだろうか。
サンリオは、レディー・ガガやキャメロン・ディアスといった世界的に有名なセレブがキティのアクセサリーやドレスを身に着けた時点(09~10年)で、ライセンス供与先を引き締めるべきだった。売り上げを伸ばしたいのをぐっと我慢しながら、一流企業や一流ブランドを供与先とする。あるいは、インターネット上を含め、メディアで話題となるような提携の仕方に制限すべきだった。
もう手遅れかもしれない。しかし、御年41歳のキティが、今のミッキーマウスの年齢である87歳になったときに、同じように輝いていてほしい――サンリオ創業者はそう願っているようだ。サンリオは、あまりにオープンすぎたラインセンスビジネスのやり方を変える方針を発表している。
次期社長とみられていた辻邦彦副社長が13年に急死し、自分が当分の間社長を続けることになった段階で、辻信太郎社長は見直しを表明している。「ラインセンスビジネスをある程度制限した上で、自ら商品を企画してキティの世界感を伝える店舗で販売する――。それによってブランド認知を進める」と語っている。
キティちゃん、がんばってね!
次稿ではユニクロについてみていきたい。
(文=ルディー和子/マーケティング評論家、立命館大学教授)
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