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「大きすぎて日本では売れなくなる」。社内にあった反対論はまさにその通りで、国内販売は落ち込みを続けたが、それでもお釣りがくる果実を米国市場でつかんだ。吉永氏は横綱相撲はとらない。リーマン・ショック時に富士重工のみが米国で前年比プラスとなったのは、「スバリスト」と呼ばれる趣味性の高いユーザーの熱烈な支持を得ていたからだ。
冬の時代が長かった富士重工には、好業績を追い風に社内外に高揚感が漂う。快進撃は「米国一本足打法」の成果であるが、それは同時に高いリスクを背負っていることを意味する。
個性的なクルマを少量生産するビジネスモデルを掲げる富士重工は、利益率を重視して規模を追わない。売上高営業利益率は17.8%(15年9月中間期)と世界の自動車メーカーのなかではトップクラスだ。
アキレス腱は国内市場。国内市場のテコ入れが不可欠だ。成功しすぎた後のスバルの舵取りは楽ではない。それだけに、吉永氏の社長としての力量が試されている。
(文=編集部)
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